提供する価値・伝えたい事
あたしのおやじが勤めていた会社が倒産した時、会社が年金保険料を納めていなかったことがわかって、『こりゃ大変だ』って社会保険庁に何度も通ったことがあった。おやじはその苦労があったから、あたしが勤めを辞めて落語の世界に入ったとき『年金だけは払え。たとえ生活できる額じゃなくても、年取ってから、みんながもらっているのに自分だけもらえないのはつらいぞ』って口うるさくて。そんなこともあって、年金に興味を持つようになり、落語の題材にもしてます。
内 容
年金噺の笑いは自虐的っていうか、年金に関してはみんな共通の怒りがあるでしょ。
ただ、年金制度はもともと世代間の助け合いだから、損得勘定だけでなく、昔の日本的な精神に戻ることも大切じゃないかな。あんまりマイナス面ばっかり言うと、若い人は誰も払わなくなっちゃって、かえって問題。
噺家の世界でも未加入者はたくさんいる。道楽商売やっててお上の世話になんかなれるかいってね。でも人間てのは年取れば誰でも若いうちの勢いがなくなっちまう。あたしも若いころは『芸人が年金の噺なんかしやがって』って言われたこともあるけれど、そう言ってた当人が『いやあ払っときゃよかったよ。払おうと思えば払えたんだから』なんて頭かいているんだからね。悪いことは言わない。未払い・未加入の人は多少無理したって払っといたほうがいい。
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