提供する価値・伝えたい事
“一人一人光がある。おちこぼれなんて一人もいない。自分の光を自分で見つけ、自分で光る”
私の主催する「はぐるまの家」は、さまざまな理由で家庭や学校に居場所を見いだせなくなった子どもたちをあずかり、その立ち直りのお手伝いをしています。
「はぐるまの家」は、特別な更正施設でも学校でもありません。あくまでも私が私的に切り盛りする“家庭”なのです。
試行錯誤を繰り返しながらも、生活を共にして悩み、ぶつかり合うことで彼らの知らない家庭のぬくもりを伝えられたら・・・。人間として生まれ変わり、人生の目標を見出してくれたら・・・。そんな一途な思いでやってきました。
和太鼓を通じて、生きる喜び、生きることの素晴らしさ、命の尊さを伝えたい。
大人の魅力が乏しくなり、大人から何かを学ぼうとする意識が極端に低くなっている今の子どもたちにとって、何よりの勉強になると思います。
内 容
1.失った笑いを取り戻す。
16歳のときに風邪をこじらせ脳脊髄膜炎にかかったのを皮切りに、疑子宮肉腫、骨髄炎とさまざまな病気に見舞われ青春時代を闘病生活のなかで過ごす。
病気を心配する両親の反対を押し切って臨んだ結婚も、二度の離婚という結果に終わってしまった。
言葉によって傷つけられ、音のない世界というものに惹かれるようになり手話サークルに参加。そこで、聴覚障害によって一切の笑いを失っている少年と出会う。
2.「和太鼓はぐるま」誕生
手話サークルで知り合った、聴覚障害の少年との出会いがきっかけで、太鼓の練習をはじめる。
四年後、東京で開催された国際障害者年国民会議のアトラクションで、初めてステージに立つ。精一杯演奏をし終え、少年は初めて喜びと自信に満ちた笑顔を見せてくれた。
初めて立った舞台がきっかけで、障害をもつ子どもたちの親御さんが、「うちの子にもできるでしょうか」と訪ねてくるようになり、その子どもたちを受け入れ、一緒に練習する事を決意。
3.非行少年の心に響いた太鼓の音
和太鼓の練習中、バイクを乗り回す若者たちが練習を妨害。しかし、しばらくたって彼らは練習を遠巻きに見物するようになり、「僕らもできるかい?」と一緒に練習をするようになる。一生懸命に練習する障害児たちの姿に感動したのだ。
4.待つことの大切さ
「はぐるまの家」で始まった、子どもたちとの共同生活。一つのことを教えても、まともにできる子がほとんどいないなかで、悩み、ぶつかり合う毎日・・・。
小島寅雄先生に助言を請う。「子どもは否定をしたところからは育たない。たとえどんな事をしても、すべてを肯定する。必ずその子にしかない光があるんだと信じて見守ってやる。そうすれば、子どもは必ず育つのだよ。」
大人は、子どもがどんなときでも受け皿になってやらなけらばならない。そして、その事を通じて子どもから何かを学ぶ姿勢がなければならない。
5.一つのことをやり続ける
子どもたちの生きかたは、全部自分に反映される。苦難を乗り越え立派に立ち直っていく姿は、「あぁ、これで私もまた生き直すことができるんだ。」という勇気を与えてくれる。
20年以上もの体験を振り返って、私が子どもたちに最も伝えたいのは、たとえ学校は出ていなくても一つのことに一生懸命に取り組んでいけば、必ず社会から認められ、人生の勝利者になれるということ。
根拠・関連する活動歴
現在、人権啓発同和問題提議に於ける講演、保育園・小中高学校での講演、教職員組合・裁判所調査官・更正委員・保護司などを対象とした講演などの活動を行っている。“命の感動”“親と子の絆”などを伝える講演は、保育所から高校、青少年育成活動・人権問題活動など、幅広い層から高い支持を得る。
業務外の講師への取次は対応しておりません。