介護うつを越えて
夫、大島 渚を支え続けた日々

小山明子
こやまあきこ

福祉・介護

小山明子
こやまあきこ

女優
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提供する価値・伝えたい事

私はもともと楽天的で細かいことは気にしないタイプ。まじめではあるけれど几帳面ではないんです。そんな私がうつ病になるなんて。いちばん驚いていたのはほかでもない私なのです。その経験をお話いたします。

内 容

うつ病のことは以前はオープンにしていませんでした。女優の仕事にも、大島の仕事にも悪影響があるのではと思いましたから。でもね、時間がたってお話しもできるようになると、反響がとても大きいの。「小山さんもそうだったんですか」と。
 私など、相談に乗れるほどの力は持っていません。けれどもうつの方の気持ちはよくわかります。今があるのは、うつを乗り越えられたからこそ。沈んだ気分のままで入退院を繰り返しているようでは、今の幸せは感じられなかったでしょう。どうやって乗り越えられたのかと振り返ってみると、もちろん専門の先生のお力が大きかったのですけれども、本を読んだり、いろいろな情報を得たり、それらにずいぶん助けられたんですね

介護やうつは、だれもが無関係ではありませんよね。実際そうなったらパニックになることもあるでしょう。私たちの体験が何かお役に立てるかなと思って、『パパはマイナス50点』には大島の病状や介護の様子も詳しく書きました。若い方にはまだ実感が湧かないと思いますが、親世代のことを身近に感じてくださればいいなとも思うのです。

生きていく上で何が大切かといったら、「希望がある」ということだと思います。
大島渚を支えられるのは私だけ。女優に代役はいても、妻の代わりはいない。
少しでも前を向いて二人で楽しいことを見つけ、一日一日を笑顔でいようと決めて過した日々。
その経験を聴いて頂くことで、少しでもみなさまの力になれたら幸いです。

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