「今、求められるふれあい人間力」
~アイメイト(盲導犬)と描く共生社会への夢~

星野有史
ほしのゆうじ

星野有史
ほしのゆうじ

ハーネス・ウィ研究所 代表講師
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想定する対象者

・小中学生・高校・専門学校生・大学生など
・人権・福祉教育を進める教員・PTAなど
・福祉の専門性向上を目指す介護関係施設・機関の職員など
・社会貢献を進める公共機関・一般企業職員など
・ボランティア団体・福祉の街づくりに向けた市民など

提供する価値・伝えたい事

★小中学生・高校・専門学校生・大学生
「目が見えないで人を信じられますか」と講演会で中学生から質問があった。この生徒に限らず、いじめやネット犯罪などの増加する社会にあって、これは誰もが共通に抱える問題だろう。
何のために生きているのか。社会における自分の役割が何かみえない。夢をもてず未来を拓く進路に悩む若者。そんな状況の中で「生きる力」「助け合いの心」が求められている。

★人権・福祉教育を進める教員・PTAの方々へ
「人権・福祉教育をどう進めていけばよいか方法がわからない」といった教員・PTAの声をよく耳にする。
知識の教育は必要だが、核家族化や福祉施設の入所などで、高齢者・障害者に関わる生活がバーチャル化されている。介護や死に直面する機会が少ない。相手の立場に立つとはどういうことか。体験学習などを通じて学ぶ機会が求められる。誰もが助け合って生きる社会。それをどう教えるかに家庭・学校・地域の連携と協力が問われている。

★福祉の専門性向上を目指す介護関係施設・機関の職員方々へ
福祉施設や在宅での介護では利用者の立場を理解し、共に援助の関係を築く実践が求められる。しかし、それができず悩んでいる職員は多い。ラポール(信頼関係)の成否は援助を決定づける。効果的に問題解決を図るコミュニケーションとは何か。その原理・技術の習得が期待される。

★社会貢献を進める公共機関・一般企業職員方々へ
バリアフリーの環境やユニバーサルデザインの商品開発が進む中、公共機関は勿論、一般企業においても共生の働き方が問われている。
私はアイメイト(盲導犬)を自分の目にすることで、専門学校の専任教員として働いてきた。誰もが適性や能力に応じて働くことのできる社会。新時代に期待されるサービスの工夫や共生ワーク、社会貢献の在り方とは何かが問われている。

★ボランティアが根付いた、福祉の街づくり
20世紀における経済優先の社会にあって物質的には豊かになったが、家族・地域など、相互に助け合う関係が稀薄になってしまった。コミュニティの崩壊や福祉の欠如は犯罪を増加させる。
現在、バリアフリーが言われ環境が整備されているが、真の自由は心の交流・ふれあいにこそ生まれるのではないか。そこに共有できる21世紀の福祉ビジョンが必要とされるだろう。

内 容

■講演要旨
1.自立と共生の世界
・働く犬と役割関係の意味
・盲導犬の仕事に教えられたもの(ボランティア活動の本質)
・弱肉強食の社会と人権(ノーマライゼーションとは)

2.人生のページを開く不思議
・難病との戦い(中学・高校時代の心理葛藤)
・協力者に恵まれて(友達・ボランティア・ソーシャルワーカー・教師・家族)
・視覚障害者の可能性と進学の壁
・学び合う関係と教育研究者への道(パソコンを使用して)

3.アイメイト(盲導犬)と共に生きる自立モデル
・しっぽのはえたパートナーとの出会い(アイメイトの仕事を知る)
・行動の自由と生活革命(結婚・子育ての不思議)
・アイメイトは私の目(社会参加の問題点)

4.アイメイト(盲導犬)の目に映る新時代の福祉ビジョン
・心と社会のバリアフリーとは(制度・環境、人間)
・ふれあい人間力を育むための福祉教育(コミュニケーション能力の育成)
・心のハーネスで結ぶ福祉コミュニティ

  ~~~その他、対象者・主旨に応じてこのようなお話しをします。~~~
(1)モチベーションを高める夢の力
難病との戦い、学業・就職の壁、アイメイト(盲導犬)と社会参加する際の問題点等、私の人生は常に直面する課題との挑戦だった。この壁を越えるためには問題解決に対する強いモチベーションが必要であり、その原動力には夢・希望があった。
私は多くの協力者に恵まれ、その支えが夢の扉を拓いた。しかし、こうした出会いがもてなかったら、おそらく絶望した毎日を余儀なくされていたことだろう。支え合って共に夢を描くことのできる関係と、その条件について語る。

(2)アイメイト(盲導犬)と触れた街角の福祉
アイメイトと歩行していると様々な人に出会う。親切な人もいれば、理解がなく不愉快な思いに心が傷つく時もある。そんな体験から人と人が支え合う生き方が見えてきた。盲導犬の目に映るあなた。そのフィルターを通して分析できた関係の本質。
誰だって一人では生きていけない。そこに助け合いながら自立を目指せるような共生力が求められる。家族や近隣、ボランティア・福祉専門職等、連携して築く福祉コミュニティ。街角の福祉から助け合いの人間力とは何かについて語る。

(3)ロボット時代の人間介護
パソコンや携帯電話の使用、ナビゲーションシステムの整備等、科学技術の発達は失った視力の代わりになり私の生活を豊にしている。それは高齢者の食事や歩行の補助、同時に介護する人達の負担軽減にも機械がサポートする。最近では見えない目に光を取り戻したり、失った手足の代わりに動く機械、精神までもがコンピューターで制御できる。近未来は盲導犬もロボット化される時代が来るだろう。その時、私に福祉は必要なのか。経済や産業のシステムも大きく変わるに違いない。人間にとって幸せな介護とは何か。支え合って生きる関係の本質について述べる。

(4)新時代の共生ワーク
病気や障害、加齢等で仕事を失い、年金や保険で生活できる保障は大切だが、自分で働き社会貢献を果たす中で人生の質を高めることができるようになるのが、本当の意味で自立と呼べるものではないか。
私は視力に障害があるが、アイメイトを目の代わりにすることで、専門学校の専任教員として働き、家庭をもってごく自然な生活を営んできた。誰もが適性と能力に応じて働くことができなければならないが、難しいのが現状であり、そのための環境づくりにアプローチの必要性を強く感じる。バリアフリーやユニバーサルデザインの商品開発が進む中、公共機関は勿論、一般企業においてもサービスの工夫や働き方が問われている。新時代の共生ワークとは何か。その可能性について私見を述べる。

<その他のプログラム例:ラポール(信頼関係)を築くコミュニケーション技術>
・事実を集め分析する(情報収集の方法)
・真のニーズを把握し、目的の共有化を図る(診断力を身につける)
・視覚障害者の生活課題を事例に、コミュニケーションの実際を学ぶ(ロールプレー)
・福祉サービス利用者や学生、職場の人間関係などを対象に、アプローチの方法をモデル化する(ディスカッション)

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