想定する対象者
・都道府県、市町村等で地域振興を担当している方。
・農協やNPO法人などで、地域興しに直接携わっていたり、自分の住む地域を何とか元気にしたいと考えておられる方。
・銀行、信用金庫、企業等地域活性化を応援したいと考えている金融機関企業関係者等。
昨今の市場経済の急速な進行は、様々な弱点を抱える地方経済を疲弊させている。
しかしそうした事態に手をこまねいているだけでは何も始まらない。
今や時代は、地域の市町村間の生き残り競争の様相を呈していると言ってよい。
そうした時代、地域で欠落しているのは、まず行動力、リーダーシップであり、着眼である。
資源や資金はその次の問題だ。箱モノや工場誘致に限界が見え、諦めが蔓延しているように見える地域振興の現場に、新しい方向性・方法論を提示したいと考える。
提供する価値・伝えたい事
この土地には人材もいなければ、お金もない。売り出すべき観光資源も、商品化できる作物も、工芸品もない。
これが多くの町や村で、地域振興に携わる人から聞こえてくる声だ。
だが、あの喜多方ラーメンの初期の知名度はどうだったのか、
物販等で30億円売り上げる大分大山農協の初期にはどういう産物があったのか、
あるいは年間20万人余を集める新潟県村上市の町屋に、元々どれだけの人が集まっていたのか。
30年以上、ジャーナリストとして全国の地域興しの現場を歩いてきた知見と、
地域ブランドに言及した『ブランド力』を書いた経験もとに、何もないように見える地域に隠された資源があること、
それを見抜くのは地元の人の地域への愛着であり、地域振興への熱意であること。
運動が動き出せば、リーダーが生まれて くること。
大事なことは一つは持続することだし、逆にやってはならないのは、成功をねたんで、周囲や後手に廻った行政が
余計な口出しをしたり邪魔したりしないことだ。
地域振興に携わる人たちに、様々な事例とブランドディング理論をもとに、成功へのノウハウと、失敗事例に基づく
教訓を提示、挑戦への意欲を鼓舞したいと考えている。
内 容
【講演レジュメ】
●序論
これからの時代、企業城下町は衰退し、地域興しに成功した町や村にのみ人は集まる。
すでに、町や村は生き残り競争の時代に入ったと言っていい。
●事例
・喜多方ラーメンはどうして有名になったか
・大分県のチベットで大山農協はなぜ30億円の物販が可能になったか
・新潟県村上市の町屋観光は誰も見向きもしない雛人形展示から始まった
・山の村にあったのは木の葉だけ・徳島県上勝町「いろどりプロジェクト」
・離島を逆手に取った隠岐の島海士町の高校再生など
●結論
・上記事例から何を学ぶか。
・失敗事例が教えるもの。
・見えてくることで重要なのは、辺境こそ新しい地域活性化情報の発信地だということ。
・ブランディングの原則を無視して地域振興は不可能なこと など。
・ただし大前提は地域を愛する人が、まず立ち上がること、智恵を結集することである。
根拠・関連する活動歴
30数年にわたり経済・経営雑誌の記者・編集者として、「月刊プレジデント」「月刊フォーブス日本版」「「月刊経営者会報」「週刊東洋経済」や「夕刊フジ」などで、大分県の「一村一品運動」を皮切りに、ご当地ラーメン、B級グルメなど、さまざまな地域興しの試み、リーダーを取材。著書『ブランド力』にはそうのうち、大分県関漁協を取り上げ、地域ブランドの話に言及している。また、地域興しの参考になるテーマパークに関しても、TDR、ハウステンボス、USJを含め、創業時から取材してきた。
業務外の講師への取次は対応しておりません。