差別と向き合うマンガたち
~メガネ男子や大食漢がヒーローになれないのは、なぜ?~

吉村和真
よしむらかずま

人権・平和

吉村和真
よしむらかずま

京都精華大学専務理事、マンガ学部教授
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想定する対象者

人権啓発(教育)、同和問題にかかわる担当者及び企業の人権啓発担当。
一般市民から学生など。

提供する価値・伝えたい事

子どもの頃から慣れ親しんでいるマンガ。
このマンガの表現を通じて、私たちが知らず知らずのうちにすり込まれているイメージや価値観があることに気づくとともに、マンガと偏見の関わりについて考えます。

内 容

マンガは私たちの身の回りにあふれています。
本屋やコンビニで売っているものだけでなく、新古書店やマンガ喫茶、床屋や食堂などにも、手垢や油にまみれたマンガが置いてあります。いったい、いつごろ、どのようにして、こんな環境ができたのでしょう。

また、私たちは、絵本やアニメを含め、幼い頃から「マンガ的世界」に接しています。
現代日本に住んでいれば、アンパンマンやドラえもんと出会わずに小学生になることはほぼ不可能でしょう。
はたして、その過程で、私たちにはどんな思想や価値観、感性が身に付くのでしょうか。

マンガの登場人物には、さまざまなステレオタイプや偏見が潜んでいます。
石ノ森章太郎さんの作品「サイボーグ009」を例に挙げてみますと 背の低い料理人の中国人や寡黙で大柄なアメリカ先住民に対し、西洋人はスマートに 描かれていて、人種に対するイメージが特徴的に表現されているのです。
また、「めがねをかけている人」は「賢い」、「標準的体形で標準語を話す人」が 「ヒーロー」など、作品を読まなくても役回りがわかるほど、気づかないうちにイメージが 刷り込まれているのです。

マンガは性質上、誇張や省略は避けられませんが、現実は固定化されたイメージ通りではありません。
マンガに潜むステレオタイプや偏見について、一緒に考えてみましょう

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