Microsoft Teamsにはホワイトボードという機能があります。ホワイトボードを使えば、オンライン講演やセミナー・研修で、テキストだけのチャットや音声に加え、図形や書き込みを使ってよりわかりやすくアイデアの共有ができます。
本記事では、このホワイトボード機能の使い方や活用法、注意点を解説します。
Teamsホワイトボードとは?
Teamsホワイトボードとは、専用のデジタル上に設置されたホワイトボード(作業スペース)に書き込みや描画、スケッチ、図形やリアクションを行えるデジタルキャンバスのことです。特に、Microsoft Teamsを使ってオンライン講演・セミナーを行っている最中にホワイトボード機能を呼び出せば、参加者が同じホワイトボード上に書き込みやリアクションを行えるため、リアルタイムにイメージやアイデアの共有がしやすくなります。
Microsoftのアカウントをお持ちであれば、有料・無料会員関係なくだれでも使用可能です。
Teamsホワイトボードを使う前に
Teamsホワイトボードを使うには、ブラウザ、アプリの2通りの方法があります。
①ブラウザで使用
Microsoft Edge やchromeなどのホワイトボードのサイトにアクセスしてから、使用できます。アクセスする前にMicrosoftのアカウントにサインインする必要があります。
対応ブラウザは以下の通りです。これ以外は2023年1月現在対応していないので、ご自身のブラウザで使えない場合は最新の情報をご確認ください。
- Microsoft Edge (Chromium ベース、最新とその前の2つのバージョン)
- Google Chrome(最新とその前の2つのバージョン)
サファリ(13.1+以降)
➁アプリで使用
PCやタブレット、スマートフォンに最新のホワイトボード・アプリを入れることで、使用できます。対応OSは以下の通りです。
ダウンロードした後にログインして、使用を開始できます。
Teamsホワイトボードを共有する
まず、Microsoft Teamsを使っている最中にホワイトボードを共有する方法について、ステップで見ていきましょう。
- ブラウザ版またはアプリから「Microsoft Whiteboard」を立ち上げて、共有する画面を開いておきます。
- 画面右上にあるコンテンツの「共有」をクリックする。
- 「Microsoft Whiteboard」を選択する。
- 真っ白な画面とペンやメモなどのツールが表示され、ホワイトボードが共有されます。
3.で「Microsoft Whiteboard」を選択後、「ボード ピッカー ビュー」という既存のボード一覧が表示されることもあります。前回の続きから行いたい場合はこれらのボードを、真っ白なボードを使いたい場合は左上の「新しいボード」を選びましょう。
【基本編】Teamsホワイトボードの使い方
ここでは、基本的なTeamsホワイトボードの使い方をご紹介します。
鉛筆やペンで書き込む
ホワイトボードには、鉛筆やペンを使ってさまざまな線を描画することができます。ペンツールを起動するには、以下の手順で行います。
- 左側のメニューからインク(ペンアイコン)を選択するか、「Alt+W」キーを押す。
- インクツールバーからペンを選択し、描画を開始する。
ペンを2回クリックすると、ドロップダウンメニューで新しい色や太さを選ぶことができます。太さや色を変えたいときは、2回クリックしましょう。また、ドロップダウンメニューの単一矢印や二重矢印を選ぶと、矢印を描画することもできます。
蛍光ペンツールの右隣にあるのはレーザーポインターツールです。ボードを一時的に強調表示したい、というときに便利です。その右隣には消しゴム、定規と続きます。線を消したいとき、直線を描画したいときにはこれらのツールを使いましょう。
テキストを入力する
ホワイトボードにテキストを追加したいときは、以下の手順で行います。
- ツールバーの「作成」ボタンをクリックし、「テキスト」を選択する。
- キャンバスをクリックし、テキストボックスを追加する。
また、先に追加したい場所を選択したりスマートフォンやタブレットから長押ししたりして、右クリックで「テキスト」を選択して入力することもできます。入力したテキストを編集したいときは、テキストの「編集」ボタン(鉛筆アイコン)を選択します。
テキストだけではなくメモとして追加したい場合は、ツールバーの「作成」から「メモまたはメモの追加」をクリックし、メモの色を選択してアイコンをキャンバスにドラッグすれば追加できます。
画像やドキュメントを挿入する
画像やドキュメントを挿入するには、以下の手順で行います。
<画像>
- 左側のメニューから「作成」をクリックし、「画像」を選択する。
- 「マイ デバイス」を選択してエクスプローラーを開き、アップロードする画像を選択する。
- 「開く」を選択すると、ホワイトボードに画像が挿入される。
<ドキュメント>
- 左側のメニューから「作成」をクリックし、「ドキュメント」を選択する。
「マイ ファイル」を選択してエクスプローラーを開き、アップロードするPDFやPowerPointファイルを選ぶ(※ワードのドキュメントはアップできない)。 - アップロードするページを選択するか、「すべて選択」にしてドキュメント全体をアップロードする。
画像やドキュメントの隅をクリックしてドラッグすると、サイズを変更できます。
図形やリアクションを選択する
図形やリアクションを追加するには、以下の手順で行います。
<図形>
- 左側のメニューから「作成」ボタンをクリックし、「図形」を選択する。
- 図形や線を選択する。
- キャンバス上で、図形を追加したい場所をタップ、またはクリックする。
<リアクション>
- 左側のメニューから「作成」ボタンをクリックし、「リアクション」を選択する。
- リアクションを選択する。
- キャンバス上で、リアクションを追加したい場所をタップ、またはクリックする。
図形やリアクションを選択したり、移動したい場合は、指またはペンを使って移動します。複数のオブジェクトを一度に移動したい場合は、インクツールバーの「Lasso Select」を使いましょう。
テンプレートを挿入する
既存のテンプレートを使ってブレインストーミングやプロジェクトの計画をスムーズに進めたいときは、以下の手順で行います。
- 左側のツールバーから「作成」をクリックし、「テンプレート」を選択する。
- 使えるテンプレートカテゴリの一覧が現れる。テンプレートの上にマウスポインタを置くと、テンプレートの説明が表示される。
- 使いたいテンプレートをクリックしてドラッグし、ホワイトボードに追加する。
テンプレートカテゴリには、ブレインストーミングやプロジェクト計画のほか、「問題解決」「戦略」「振り返り」「ワークショップ」などのカテゴリがあります。カテゴリやテンプレートの内容をよく確認し、テーマに合ったものを選びましょう。
【応用編】Teamsホワイトボードのその他の機能
Teamsホワイトボードには、他にも図形の拡張ツール、ルーラー、コンテンツロックなどの機能があります。
- 図形の拡張ツール…設定で有効にしておけば、手描きの図形を正確な図形に自動で変更できる。正方形、三角形〜六角形、円、平行四辺形に対応。元の描画に戻したいときも、「元に戻す」コマンドを使って戻せる。
- ルーラー…表示しておけば、キャンバス上に直線を簡単に描画できる。ルーラーの移動には、ルーラーをクリックしてマウスでドラッグしたり、キーボードの方向キーを使ったりできる。
- コンテンツロック…オブジェクトをキャンバスの上に固定し、移動しないようにできる。
これらの機能を使いこなせば、よりホワイトボードが見やすく、使いやすくなるでしょう。
Teamsホワイトボードを使う際の注意点
Teamsホワイトボードを使う際には、以下の2つのことに注意しましょう。
インターネット回線が重くなる
ホワイトボードは、図形や描画をリアルタイムに共有する機能です。いわば、Web会議と同じように動画を常に共有し続けている状態と同じことで、どうしてもインターネット回線が重くなりやすいという特徴があります。そのため、自分はもちろん会議の参加者全員がきちんとホワイトボードを見られているかどうか、都度確認する必要があるでしょう。
画面共有の確認をする
ホワイトボードをWeb会議などオンライン上で使う場合は、まず初めにホワイトボードを起動した際、画面共有が正しく行われているかどうかの確認をしましょう。自分の画面ではホワイトボードが表示されていても、他の人の画面では表示されていない、ということも起こりえます。ホワイトボードが表示されたらすぐに描画を始めるのではなく、まずは「画面は表示されていますか?」と一言確認すると良いでしょう。
Teamsホワイトボードの活用法
最後に、Teamsホワイトボードの活用法を2つご紹介します。
ブレインストーミング
Teamsホワイトボードが最も役立つ場面は、やはりブレインストーミングでしょう。Web会議では参加者が一斉に発言することができないため、一人が発言している間は他の人が発言を待たなくてはならず、その間にせっかく浮かんだアイデアを忘れてしまうということもありえます。
その点、ホワイトボードなら同時に何人もの人がアイデアを書き込みながら確認できるため、ブレインストーミングに向いています。ペンタブレットなどで操作すれば、より手描き入力がしやすくなるでしょう。
アイデアの図解
ミーティングや打ち合わせを行うときにも、文字や音声だけでなく図を使って説明できれば、自分だけでなく他の人にイメージをわかりやすく伝えることができます。ホワイトボードを使えば、手描きの図はもちろん、あらかじめ登録された図形を使ったり、テンプレートを使ってわかりやすく整理できたりします。
画像やドキュメントを挿入することで、事前に作っておいた資料を引用することも可能です。リアクションを図形として使うこともできますので、より感覚的に伝えたいときにも役立ちます。
弊社では、Microsoft Teamsを使ったオンライン講演やセミナーを行う際のサポートも多数行っています。オンライン講演やセミナーの開催が初めてでツールの使い方がわからない、自信がないという場合には、ぜひお気軽にお問合せください。
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