オンライン講演とは、Zoomなどのツールを用いてネット上で開催する講演やウェビナー、webセミナーを意味します。
オフラインで開催する講演と比較して場所の制約がありません。従って開催者側はさまざまな地域の聴講者にアプローチでき、また会場費用などのコスト削減も可能です。
一方、聴講者はスマートフォンやタブレットでも気軽に参加ができるので両者にメリットがあります。
本記事ではオンライン講演の開催方法や各種ツールを解説していきます。
1.オンライン講演の方法には2つある
オンライン講演の種類には、
ライブ配信
オンデマンド配信
の2つの方法があり、オンライン講演の目的や聴講者のニーズに合わせて配信方法を選択することがポイントとなります。
1-1.ライブ配信
ライブ配信はあらかじめ決められた日時にリアルタイムで配信する方法です。そのため、講演中に講師と聴講者同士がその場で質疑応答できる機能やチャット機能を用いてコミュニケーションをとれることが大きな特徴です。
例えば、
- 新人研修
- 安全大会
- 親子クッキング、ヨガなど体験型のセミナー
などのシーンでライブ配信が活用可能です。
ライブ配信の具体的な手法として、以下の方法があります。
①個別視聴型
講師と聴講者を直接オンラインで結ぶ方法で、以下のようなメリットがあります。
- 講師や聴講者がどこからでも参加できる
- 遠方の講師も呼ぶことができる
- 一度に300人以上の大人数も参加できる
- 会場費・設営費用、講師の旅費などのコストや移動時間を抑えられる
一方、参加者が多いとチャットなどでの質問を拾いきれなかったり、講師もしくは聴講者の通信障害などで配信がスムーズにいかない可能性もあります。
個別視聴型のライブ配信は、3密を避けたい、週末開催で各自自宅からの参加を想定したオンラインレクリエーションを行いたいなどの場合におすすめです。
➁中継型
講師と一部の聴講者が集まった会場を他の聴講者に配信したり、1カ所または複数の会場に集まった聴講者に向けて講師がライブ配信を行う方法で、以下のようなメリットがあります。
- 複数の聴講者が同じ場所にいるため、リアル開催に似た臨場感が味わえる
- 通常の大人数開催に比べ、参加人数を少なく設定することで3密を避けた開催ができる
- その場での質疑応答ができる
一方、会場費用や機材のレンタル費用が発生してしまう場合もあり、リアルとオンラインのハイブリッド開催になることから、二重のコストと労力が必要になります。また、会場で開催する場合、ソーシャルディスタンスに注意した感染防止対策を行う必要もあります。
1-2.オンデマンド配信
オンデマンド配信とは事前に講演やセミナーを収録、編集を行い後日配信する方法です。そのため、ライブ配信と違い、主催者は都合に合わせて動画を収録、編集でき、聴講者は場所や時間を選ばず繰り返し動画を視聴できることが大きな特徴です。
例えば、
- 安全講習研修などの社内研修
- 複数回のシリーズがある講座・講習
- 男女共同参画講演
- チームビルディング
などのようなシーンでオンデマンド配信が活用可能です。
オンデマンド配信の具体的手法として、以下の2つの方法があります。
①事前収録型
事前に講演を収録し、その動画を後日制限付きで聴講者に配信する方法、以下のようなメリットがあります。
- 講師は配信のためしっかりと準備ができ、適宜撮り直しもできる
- 明確に設定されたターゲットに向けて配信できる
- 参加者の人数制限がなく、視聴者はいつでも好きな時に見られる
- 記録として残すことができ、繰り返し再生することで反復学習もできる
一方、講師がリアルタイムで聴講者と質疑応答などのコミュニケーションが取れないことや動画編集の手間がかかること、また著作権が講師にあるため事前に講師の許可が必要となるなどの注意が必要です。動画が単調にならないような工夫もすると良いでしょう。
➁ライブ配信録画型
ライブ配信した動画を録画し、後日制限付きで聴講者に配信する方法で、以下のようなメリットがあります。
- ライブ配信の臨場感はそのままに、聴講者に動画を配信できる
- 当日参加できなかった人も、後日好きな時間と場所で見られる
- 記録として残すことができ、繰り返し再生することで反復学習もできる
一方、①の事前収録型と同じく、後日動画を視聴した聴講者が質疑応答できない、講師の著作権問題、動画が単調になりやすいなどのデメリットがあります。また、社外に流出しないようなパスワード、期限をつけるなどの安全対策も必要です。
2.オンライン講演のやり方
オンライン講演を始めようと考えたときに重要なのが事前準備となります。以下ではオンライン講演を成功させる為の8ステップを解説していきます。
- 目的、概要の決定:配信内容の軸がぶれてしまわないよう、ターゲットは誰なのか、なぜ配信をするのかを明確にします。
- 講師の選定:趣旨や予算によって講師を選定します。
- 配信方法、ウェビナーツールの決定:配信方法はライブにするのか、オンデマンドにするのかなどを決めます。また、ウェビナーツールにも大人数向け、少人数向け、チャット・質疑応答機能の有無など機能に違いがありますので講演の目的にあったツールを選択しましょう。
- 配信場所の手配:貸スタジオや会議室、講師の事務所などライブ配信を行う場所を手配します。
- 配信機材や資料の準備:オンライン講演の質を確保するためにも、マイクやカメラなどの機材、聴講者のための資料の準備は忘れずに行います。スケジュール表、台本も作成し、関係者に共有しておきます。
- 配信ツールでウェビナー登録:配信ツールで、ミーティング又はウェビナーを登録し、参加URLを発行します。
- 聴講者への通知:オンライン講演の見込み参加人数によって、ウェビナーツールや自社webサイト・メールなどを使い、適切な方法で通知します。メールには、日時や注意点、参加URLなど講演の詳細とともに、配信ツールの使い方を説明した文書を添付して送るとよいでしょう。
- 開催前のリハーサル、配信環境の確認:リハーサルを行い、正しく配信ができるか接続テストをします。
3.オンライン講演におすすめのウェビナーツール
オンライン講演を配信するためのウェビナーツールにはさまざまな種類があり、特徴も違いますので、それぞれ解説していきます。
3-1.Zoomビデオウェビナー
Zoomは世界各国の75万社以上で利用されているサービスを展開し、中規模から大規模向けの講演に特化しています。初心者でも使いやすく、セキュリティも日々向上させています。
デメリット:Zoom上では事前のチャットができない。
参加可能人数:質疑応答できるパネリストは最大100人、視聴のみの参加者は最大50,000人
チャット機能:有り
録画機能:有り
料金プラン:月額:出席者500名まで10,700円、1,000名まで45,700円、3,000名まで133,100円、5,000名まで334,700円、10,000名まで872,300円 ※年間割引有
公式サイト:こちらから
3-2.V-CUBEセミナー
V-CUBEセミナーは26,000人の参加が可能なウェビナーツールです。充実のサポート体制が売りで、ライブ・オンデマンド配信ともに対応。H.264エンコードにより高画質を実現しています。双方向のコミュニケーションを深めるチャットやアンケート機能も付き、聴講者は別段専用アプリをインストールしなくても、既存のブラウザで視聴可能です。
デメリット:録画したコンテンツの編集が難しい。講演中に通信速度が遅くなると退席状態になり、再ログインをする必要がある。
参加可能人数:最大26,000人まで(大規模配信には複数のルームを使用)
チャット機能:有り
録画機能:有り
料金プラン:要問合せ
公式サイト: こちらから
3-3.コクリポ
コクリポはサービス開始から2,400件以上の導入件数を誇り、「簡単にウェビナーを行うこと」に特化したツールを展開しています。
デメリット:月額費用が高め
参加可能人数:最大300人まで
チャット機能:有り
録画機能:有料プランには有り
料金プラン:月額30,000円(100人まで)・70,000円(300人まで)
公式サイト: こちらから
3-4.Adobe Connect
Adobe Connectはどのデバイスからでも快適にオンライン講演を開催・参加ができるAdobe社が展開しているサービスです。録画編集ツールなど機能も充実しています。
デメリット:高機能な為、利用に慣れるまでに時間がかかる
参加可能人数:最大1,500人まで
チャット機能:有り
録画機能:有料プランには有り
料金プラン:月額130ドルから
公式サイト: こちらから
4.弊社がおすすめするオンライン講演タイプ
弊社はオンライン講演において、2020年から年間約1000件のオンライン講演をサポートしています。その中で、お客様のご要望から以下の4つのタイプをご用意しました。
A.講師・聴講者オンラインタイプ:講師も聴講者も自宅やオフィスなどからオンラインで参加できます。
B.講師によるライブ配信タイプ:講師はスタジオや講師の自宅・事務所などで講演の様子をライブ配信し、聴講者は1カ所または複数の会場に集まって聴講できます。
C.会場からのライブ配信タイプ:通常開催のように講師が会場に赴き、一部の聴講者の前で講演を行います。その様子をライブ配信することで、オンライン上で会場にいない聴講者も視聴できます。
D.オンデマンド配信タイプ:A~Cタイプでライブ配信を録画したり、講師が事前に講演の模様を録画したものをオンデマンド配信するタイプです。
上記以外にも、A~Cタイプのライブ配信+Dタイプのオンデマンド配信を複合した形で行うことも可能です。まずはお気軽にご相談ください。
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