Microsoft Teamsは、Web会議やオンライン講演などでよく使われる双方向性のツールです。Web会議やオンライン講演では、必要に応じて画面共有することもあります。
今回はMicrosoft Teamsで画面共有する方法とできないときの対処法をご紹介します。

Microsoft Teamsの画面共有の方法【基本編】

Microsoft Teamsで画面共有できるコンテンツは「画面全体、ウィンドウ、PowerPoint、ホワイトボード」の4つあります。ここでは、まず基本的な「画面全体・ウィンドウ」の画面共有方法と、「PowerPoint」の画面共有方法についてご紹介します。ホワイトボードの使い方は応用編でご紹介しますので、後述をご覧ください。

画面全体、ウィンドウ、PowerPoint、ホワイトボードはそれぞれ以下のように共有される内容が異なります。

画面全体 通知やその他の画面内容も含め、画面全体を共有する
ウィンドウ 1つのウィンドウのみを共有するため、画面内の他の情報は共有されない
PowerPoint Microsoft PowerPointで共有できるファイルのみ
ホワイトボード デジタルのホワイトボード画面が共有される

Microsoft Teamsで画面共有するためには、PCやスマートフォン、タブレットで以下の要件が必要です。

<パソコン>

  • Windows…Windows 11、Windows 10 (Windows 10 LTSC for Teams デスクトップ アプリを除く)、ARM 版の Windows 10、Windows 8.1、Windows Server 2019、Windows Server 2016、Windows Server 2012 R2
  • Mac…最新のOSと、その2つ前までのバージョン
  • Linux…DEB または RPM をインストールできるLinux
    ※Linuxでは、共有している部分の周囲に赤い枠線が表示されます。

<スマホ、タブレット

  • Android…最新のOSと、その3つ前までのバージョン
  • iOS…最新のOSと、その2つ前までのバージョン

<Webブラウザ>

  • 最新のMicrosoft Edge、Google Chrome

また、画面共有機能はデフォルトでは開催者のみが行えます。参加者が画面共有するには、権限を付与してもらわなくてはならないので、開催者は事前に画面共有を行う講師にも権限を割り当てておきましょう

①画面全体やウィンドウの共有

画面全体、またはウィンドウを選んで共有するには、以下の手順で行います。

  1. Microsoft Teamsの会議中に「共有」アイコンをクリックする
  2. 「画面」または「ウィンドウ」を選択する
  3. 「ウィンドウ」を選んだ場合、現在開かれているウィンドウの一覧が表示されるため、共有したいウィンドウを選択する

画面全体を共有することにした場合、2.の「画面」を選択した時点で即座に画面共有が始まるため、共有したくない画面や通知が表示されることはないかどうか十分に確認しましょう。特に理由がなければ、「ウィンドウ」機能を使って特定のウィンドウだけを共有する方が安全です
共有を停止する際は、「共有ボタン」をクリックすると共有が解除できます。

②PowerPointの共有

PowerPointファイルを共有するには、前述の「ウィンドウ」から行う方法のほか、以下の手順でも行えます。

  1.  Microsoft Teamsの会議中に「共有」アイコンをクリックする
  2. 「PowerPoint Live」の下部「参照」から、OneDriveまたはローカルコンピュータ内のいずれかを選択する
  3. PowerPointファイルを選択する

近日でMicrosoft Teamsで使ったPowerPointファイルがある場合は、「参照」欄に表示されますので、2.で直接選択することもできます。

Microsoft Teamsの画面共有の方法【応用編】

Microsoft Teamsの画面共有には、上記の基本的な方法の他にもさまざまな機能があります。ここでは、応用編として5つの機能をご紹介します。

①複数画面を共有する

いくつかのウィンドウを切り替えながらオンライン講演を行う場合、「ウィンドウ」を選択するとその都度共有をやり直さなくてはなりません。この場合は、「画面全体」を選択して共有すると良いでしょう。

特に、デスクトップモニターが複数台ある場合、共有用のデスクトップモニターを用意してそちらを共有すれば、メインモニターの通知や見られたくないファイルを公開することなく複数画面の共有が行えます。

②音声を含むコンテンツを画面共有する

動画など、音声ごと画面共有するには、以下の手順で行います。

  1.  Microsoft Teamsの会議中に「共有」アイコンをクリックする
  2. 画面右上に表示される「コンピューターサウンドを含む」のスイッチをONにする
  3. 共有したいコンテンツを選択する

コンピューターサウンドの共有は、デフォルトではOFFになっています。これは、コンピューターで発されるすべてのサウンドが共有されてしまうためです。これも通知などと同様、共有しても良いサウンドだけが再生されることを確認しましょう。

③ホワイトボードの共有

Microsoft Teamsでは、参加者どうしでデジタルホワイトボードを共有し、同時に描画やスケッチ、書き込みを行うことができます。オンライン講演では、ワークショップなどで活用できるでしょう。ホワイトボードを共有するには、以下の手順で行います。

  1. Microsoft Teamsの会議中に「共有」アイコンをクリックする
  2. 「Microsoft Whiteboard」を選択する

ワークショップ終了後は、ホワイトボードの内容を書き出すこともできます。

  1. ホワイトボード右上に表示される「設定」アイコンをクリックする
  2. 「エクスポート」をクリックする

ホワイトボードの内容は、PNG形式の画像ファイルとして保存されます。共有していた画面をそのまま保存できるため、ワークの内容が伝わりやすくなるでしょう。

④相手の画面共有を遠隔で操作する

Microsoft Teamsで画面共有すると、共有画面を別の指定したユーザーに遠隔操作してもらうこともできます。オンライン講演では、講師が話している間に主催者が画面切替を行うなどの方法で使えるため、知っておくと便利です。

  1. 画面共有中、画面上に表示される「制御を渡す」をクリックする
  2. 遠隔操作の権限を付与できる相手の一覧が表示されるため、相手を選択する

また、遠隔操作の権限を別ユーザー側から要求することも可能です。以下の手順で行いましょう。

  1. 画面共有中、画面上に表示される「制御を要求」をクリックする
  2. ポップアップウィンドウが表示されたら「リクエスト」をクリックする
  3. 共有を行っているユーザーに通知が行くので、「許可」を選択する

⑤画面共有できる発表者の権限を付与する

Microsoft Teamsの画面共有は、通常、開催者のみが行えます。そこで、参加者に画面共有してもらうためには、まず「発表者」の権限を付与しなくてはなりません。権限の付与は、以下の手順で行いましょう。

  1. 参加者リストを表示し、「出席者」の中で権限を付与したい人の名前の横にある「…」をクリックする
  2. 「発表者にする」をクリックし、確認画面で「変更」をクリックする

Microsoft Termsで画面共有されないときの対処法

Microsoft Teamsで画面共有されない場合の対処法をご紹介します。

相手の画面共有が、自分の画面に表示されない

相手の画面共有が自分の画面に表示されない場合、相手の設定ミスか、自分のパソコンがサポート対象でないことが考えられます。

<相手側の設定の問題>
相手側が共有するコンテンツを間違えていて、デスクトップを共有しようと思ったのに別のウィンドウだけが表示されていたり、ホワイトボードを選択してしまって真っ白な画面になってしまったりしているケースが考えられます。この場合は、一度共有を取り消し、再度正しい共有を選択してもらえば解決できます。

<自分のパソコンの問題>
Microsoft Teamsがサポートしている環境かどうか、いま一度見直してみましょう。

Web会議が切れる、フリーズする

画面共有を押した瞬間にパソコンがフリーズした、Web会議が切れたというケースが散見されます。これは、主にパソコンのスペック不足やインターネット回線状況によるトラブルです。

Web会議以外のプログラムやウィンドウを開いていないか、インターネット回線は混雑していないか、モデムやルーターの調子が正常かどうか確認しましょう。パソコンやスマートフォンなど、端末を再起動することで改善される場合もあります。

Macで画面共有できない

パソコンからオンライン講演に参加していて、Macを使っている場合、端末のセキュリティ設定によっては画面共有が使えないことがあります。以下の手順で、セキュリティ設定を確認しましょう。

  1. 画面左下のアップルマークから「システム環境設定」を開く
  2. ダイアログボックスの「セキュリティとプライバシー」を選択する
  3. 「プライバシー」から「アクセシビリティ」へと進み、画面左下の「鍵」アイコンをクリック
  4. ロック解除後、「Microsoft Teams」にコンピューター制御を許可する

Microsoft Teamsの画面共有方法は多彩で、オンライン講演でよく使われる基本的な画面共有・ウィンドウ共有のほか、PowerPointを使ってプレゼンテーションを共有したり、ホワイトボードをワークショップに使ったりできます。画面共有が行えないときは、今回ご紹介した原因と対処法をチェックしてみてください。


SBスタッフによるオンライン講演の事例レポート


【SBスタッフ事例レポート第5回】
リアル開催からオンライン開催に切り替えた時の費用感と準備の違い

新型コロナウイルスはまだまだ収束の兆しも見えないまま、2021…

【SBスタッフ事例レポート第19回】
子どものいるスタッフを総動員!親子向けレクリエーションのプラン開発

オンライン講演を初めて1年近く。 私たち営業は講師の方々をご紹…

【SBスタッフ事例レポート第2回】
共感体験を倍増させるオンデマンド配信のアイデア

SBスタッフのオンライン講演事例レポート 第2回。今回は、自治…


 他の記事をみる

あわせて読みたい


オンライン講演(ウェビナー)とは? メリット・デメリットから必要な機材、費用まで解説

コロナ禍で一気に普及したオンライン講演(ウェビナー)。参加者が…

オンライン講演もバリアフリーに ①手話通訳・要約筆記をつける方法

オンライン講演が普及するにあたり、障がいを持った方でも参加でき…

オンライン講演の録画方法と著作権対策

ウェビナー(webとseminarを合わせた造語)やオンライン…


 他の記事をみる