「自ら考えて動ける人材を育てたいが、育成方法がわからない」とお悩みの人事担当の方も多いのではないでしょうか。
優れた人材育成術によって業績を挙げている企業から学ぶことで、より効果的な育成方法を取り入れることができます。
今回は自発型人材の育成において各業界の経営者から高い評価を得ている、マクドナルドの人材育成術について解説します。さらに当社おすすめのマクドナルド出身の講師による研修プランも紹介しているので、研修のご担当者様はぜひ参考にしてください!
店舗経営者が注目するマクドナルドの研修プログラム
マクドナルドの研修プログラムの特徴は、常に自分の頭で考えて、積極的に挑戦することを受講者に促す仕組みです。
例えば接客や作業の手順について書かれたマニュアルも、正しいやり方を列記するのではなく、「このやり方ではお客様がどう感じるか」と問いかける表現になっています。ただ指示どおりに動くのではなく、常に顧客視点で考えて、自分で答えを導きだす姿勢を育てます。
マクドナルド創業者のレイ・A・クロック氏は「ピープルビジネス」という考え方を提唱しました。これは従業員のエンゲージメント向上が顧客サービスの向上につながり、結果としてビジネスが成長するというものです。ピープルビジネスの概念はあらゆるサービス業に通じるため、多くの店舗経営者から注目されています。
スタッフを「クルー」と呼ぶ思い
マクドナルドではアルバイトスタッフのことを、「クルー」と呼んでいます。クルーは船の乗組員という意味です。「スタッフこそが店という船を動かすうえでの主役である」という、何よりも人材に価値を置く企業姿勢を表した言葉です。
マクドナルドでは、従業員が仕事への誇りと意欲をもって働くことが、顧客満足度向上において最重要であると考えています。そこで従業員が業務に主体的に取り組み、業務を通して成長を実感して働きがいを感じられるように、自律型人材の育成に力を注いでいるのです。
人材育成の中心・ハンバーガー大学
マクドナルドには「ハンバーガー大学」という企業内大学があります。その名称から想像するようなハンバーガーの製造工程を学ぶ研修センターではなく、どの業界でも通用する自律型のビジネスパーソンを育成するための本格的な教育機関です。
具体的にはリーダーシップやチームビルディング、店舗マーケティングなどのスキルを、参加型のアクティビティやディスカッションによって習得できます。マクドナルド大学では常に最新の教育理論や人材開発の手法を取り入れて、自社の研修プログラムを開発しています。
世界中に店舗を展開するマクドナルドですが、ハンバーガー大学を開校している国は9か国しかありません。そして日本は本場アメリカに次いで、世界で2番目にハンバーガー大学を開校した国です。そこには「日本で一番人材を育てる企業」を目指す、という日本マクドナルドの信念の強さが表れています。
リーダーシップを育む独自の人材育成システム
マクドナルドの新人教育は、基本的に新人クルーと「トレーナー」と呼ばれる先輩クルーのマンツーマンで行われます。
調理や接客といった実務のスキルは、実際の業務に取り組みながら覚えるOJT型の研修で習得します。このとき、トレーナーが新人クルーの仕事をよく観察し、良くできている点はすぐに褒めるというのが、マクドナルドの特徴です。
新人教育に限らず、マクドナルドには互いを褒め合う文化があります。周囲から評価してもらうことでクルーの仕事への意欲が高まり、自ら考えて動く人材へと成長していく仕組みです。
またトレーナーは新人に作業を教えるとき、「なぜそうするのか」という理由を説明することを徹底しています。新人は一つひとつの作業の意味までを理解できるため、比較的早くトレーナーの手を離れて、自分で考えて動けるようになるのです。トレーナーはできることから積極的に新人に任せ、必要に応じたアドバイスを与えて見守ります。
マクドナルド研修の魅力
サービス業に限らず、あらゆる企業の経営者や人事担当者が、マクドナルド出身の講師による研修に注目しています。ここでは、「マクドナルド研修」と呼ばれるそれらの研修プランの魅力を解説します。
①アルバイトから社員まで自発型人材に育む人材育成術が学べる
マクドナルド研修では、自ら学び成長していく自発型人材の育成術が学べます。
例えばマクドナルドではOJTにおいて、認知的徒弟制度という人材育成モデルを取り入れています。これはトレーナーが新人クルーに積極的に業務を任せ、必要な助言は与えつつ、新人クルーのスキルアップに応じて確実にサポートを減らしていく手法です。OJTで自発型人材を育てるためには、このように段階的に新人スタッフから手を離していく徒弟制度のノウハウが求められます。
マクドナルド出身の講師からは、リーダーシップの基本スキルともなる人材育成のこれらの手法を学ぶことができます。
②世界トップのおもてなし精神が学べる
日本マクドナルドは国内に約3,800店舗を有し、外食産業をリードする存在です。マクドナルド研修では、高い顧客満足度を実現してきた同社のビジネスモデルについて学ぶことができます。
マクドナルドでは「一定以上の品質の商品(Quolity)」「スマイル0円に代表されるホスピタリティサービス(Service)」「周辺を含む店舗の清潔さ(Cleanliness)」の3つが揃って初めて、「お客様の満足、価値(Value)」が実現できるという「QSC&V」という考え方を重視しています。
そして、その3つを実践するのはいうまでもなくクルー一人ひとりです。マクドナルド研修では、従業員が自らの意志で「顧客に価値を提供したい」と動くことが、顧客満足度の追求につながるというビジネスモデルについて学ぶことができます。
③人材定着のヒントが得られる
マクドナルドではアルバイトから正社員へキャリアアップするケースや、家族でクルーとして活躍するケースなどが多く見られます。離職率の高さなどに悩む企業は、マクドナルド研修で定着率を上げるヒントが得られるでしょう。
マクドナルドは従業員のエンゲージメント向上のため、さまざまな施策を取り入れています。マクドナルド大学のような学びと成長の環境を整えること、褒め合う文化で従業員が組織への貢献を実感できること、クルーという呼び方によって従業員の帰属意識を高めることなどは、すべてエンゲージメント向上のための取り組みです。
マクドナルド研修では、これらのエンゲージメントを重視した組織づくりから、どのようにして企業と従業員の結びつきを強めるかを学んでいきます。
マクドナルド出身者による人気の研修プラン
最後に、マクドナルド出身の講師による当社おすすめの研修プランを、「人材育成」「リーダーシップ」の2つのテーマ別にご紹介します。
人材育成
ビッグマックが僕に教えてくれた人材育成の方法
マクドナルドの収益力の源は、個々の従業員の能力開発です。店長として1時間あたりの売上世界記録を樹立、その後ハンバーガー大学で副学長も勤めた講師による、マクドナルド流人材育成研修。ハンバーガー大学の理論を体感できます!
バイトだけでも営業できるマクドナルドの教え方
講師はマクドナルドの店長歴20年。「説得」ではなく「納得」によって人を育てる育成術で、3名の社員によってアルバイト総数150名の複数店舗を運営するなど実績を重ねてきました。現在はサービス業だけでなく福祉医療分野や教育分野でもコンサルタントとして活躍。幅広い業界の経営者やリーダー向けの研修プランです。
店長のための「稼ぐスタッフ」の育て方
パート・アルバイト活用アドバイザーによる、人材育成とリーダーシップについての研修プラン。講師はマクドナルドで800名以上の部下やアルバイトと共に現場で働くことで、人材育成のスキルを習得しました。著書「店長のための「稼ぐスタッフ」の育て方」の内容をふまえつつ、人材活用の方法をわかりやすく解説します。
リーダーシップ
影響力を強化して業績を上げるリーダーシップ
リーダーシップとは誰もが持っており、開発可能な能力です。マクドナルドを始め、数々のグローバル企業で人事の最高責任者を歴任した講師が、どの業界でも通用するリーダーシップの習得方法について解説します。「ストーリーマップ」という絵によって研修の全体像を可視化できるツールを用いており、誰にでもわかりやすい研修プランです。
リーダーのための「イラ・ムカ ナビゲーション」
「EQ(感情指数)」を用いて自身の感情をナビゲーションする方法を学ぶ研修プラン。リーダーに必要な感情、特に怒りをマネジメントするスキルが身に付きます。マクドナルドでトレーニング専任のサービスインストラクターを勤めた講師が、企業の中間管理職向けに解説します。
マクドナルドNo1マネージャーが公開する 上司が伝えるべき一番大切な事と上司が取るべき3つの行動
スタッフを自立型人材へと育てる、新しいリーダーシップを学ぶ研修プラン。講師はマクドナルドのマネージャー時代に赤字だった店舗を黒字へ転換。さらに従業員満足度No1・お客様満足度No1・売上伸び率No1の三冠を達成した実績も。アルバイトにまで理念を浸透させるリーダーシップ術を伝授します。
結果につながるチームづくり~部下のやる気を惹きだすリーダーシップ~
あらゆる業界の経営者・管理職・リーダー層向けのリーダーシップ研修。講師はマクドナルド店長時代に、スタッフのモチベーションアップのための取り組みが評価され、書籍でも紹介されました。自身の力だけでなく、部下の力を引き出してチームで結果を出す方程式を解説します。
自律性を高めるために~夢を叶える5つの自分力~
自律型人材になるためには、「意識づけ」「必要なスキル」「継続した行動」の3つが必要です。マクドナルドの店長時代に新規開店習慣売上の世界記録を打ち立てた講師が、夢の達成へのステップを解説します。次世代のリーダーとなる、中堅社員向けの研修プランです。
人材不足の今だからこそ、マクドナルド研修を!
自ら考えて動く自律型人材の育成術が学べるマクドナルド研修は、多くの企業が抱える人材不足の課題解決の鍵となります。当社ではマクドナルド出身の講師による、人気の研修プランを多数ご用意しています。研修のご担当者様はぜひ次回の社内研修としてご検討ください!
あわせて読みたい
多くの企業がダイバーシティ推進の取組みを進めている現在、LGB…
パワハラ、セクハラなど多様なハラスメントが話題に上がる現代社会…
宿泊研修は短期集中で多くの学びが得られる機会ですが、参加に抵抗…
他の記事をみる
業務外の講師への取次は対応しておりません。