連日、全国各地で人権啓発・人権教育講演会が開催されており、さまざまな人権啓発講演会の講師の依頼相談もいただきます。法務省が掲げる主な人権課題の中より、今回は「北朝鮮当局によって拉致された被害者等」に関する問題として、講師の蓮池薫さんの講演をご紹介をさせていただきます。
*「北朝鮮当局によって拉致された被害者等」について
北朝鮮当局による人権侵害問題に関する国民の認識を深めるとともに,国際社会と連携しつつ北朝鮮当局による人権侵害問題の実態を解明し,その抑止を図ることを目的として,平成18年6月に「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行されました。この法律では,国及び地方公共団体の責務等が定められるとともに,毎年12月10日から16日までの1週間を「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」とすることとされました。 (法務省HPより)

 

【蓮池 薫 さんプロフィール】
1957年新潟県生まれ。中央大学法学部在学中の1978年に拉致される。2002年までの24年間北朝鮮での生活を余儀なくされる。2005年中央大学法学部に復学し、08年に卒業。
13年新潟大学大学院にて修士学位(学術)取得。新潟産業大学経済学部准教授。新潮ドキュメント賞受賞。主な著書として『拉致と決断』(新潮社/2012年10月)、『半島へ、ふたたび』(新潮社/2009年 のち文庫)などがある。

 

1978年7月31日。当時はまだ彼女だった今の奥様と一緒に大学の夏休みに柏崎に帰り、二人で海辺で夕日を眺めてた時に拉致された蓮池さん。講演では、ご自身が北朝鮮に拉致された当時の様子や、拉致されている間の北朝鮮での暮らしのお話、また帰国に際しての裏事情など、実体験を中心に拉致問題についてお話をされます。

「私は拉致によって、夢、家族や親友との絆など、命以外のもの全てを奪われました。夢とは自分で見つけ、選び、努力して求めていくものだと思いますが、北朝鮮では軟禁状態。勉強する内容や仕事、出産、育児までもが全て管理され、強制されるそんな社会でした。平和な日本で暮らしていた時には忘れがちですが、いかに夢や絆というのが大切か改めて感じました」

「拉致問題とは、人権を蹂躙された人を救出することが全てのように語られますが、救出された後に拉致被害者、そして家族がいか に夢や絆を取り戻せるように支援をしていくのかも考えないといけないことだと思います。とは言え、まだ帰国出来ない拉致被害者の方々が多くいらっしゃいます。横田めぐみさんのご両親も年齢的にもう耐えられないところまできていらっしゃいます。引き続き日本政府には頑張ってもらうとともに、拉致問題解決のために皆さまの一層のご理解とご協力をお願いしたいと思います」

法務省が掲げる人権課題の中の一つでもある拉致問題。拉致被害者である蓮池さんご本人が語るお話ということで、当日は会場に入れないくらいの集客となり大盛況でした。メディアには出ない拉致当時の様子や北朝鮮での暮らし、また帰国に際してのさまざまな葛藤など、蓮池さんならではの貴重なお話だったと思います。

 

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