講演会の司会になった場合の挨拶、特に講演会の最後に行う締めの言葉についてはどのような内容が適切なのでしょうか。本記事では講演会の終わりの挨拶に必要な内容やマナー、ポイントについて詳しく紹介します。
講演会をより良いものにする「締めの言葉」
講演会の終わりの挨拶で必要となる、締めの言葉。ある程度の時間、講演した後の締めくくりとなるもので、参加者に講演会に参加して良かったという気持ちになり、講演会での充実感を得てもらいやすくするためにも重要な挨拶です。
締めの言葉に入れたい要素
締めの言葉として入れたい要素には以下のようなものが挙げられます。
- 講師へのお礼
- 参加者へのお礼
- 講演の振り返り
- 今後の抱負・展望
- アンケートのお願い
ひとつずつポイントを見ていきましょう。
・講師へのお礼
まずは、講演していただいた講師へ感謝の気持ちを伝えましょう。
「〇〇さん、この度は貴重なお時間をいただきありがとうございました」など、講演を行なってくれたことへ感謝を示しましょう。
・参加者へのお礼
参加者への感謝の気持ちも忘れず行いましょう。足を運んでいただいたこと、マナーやルールを守っていただいたおかげで無事に進められたことなどの気持ちを込めて挨拶することが大切です。
・講演の振り返り
時間がある場合には、講演内容の振り返りを行いましょう。
講演内容のなかで印象に残ったフレーズや出来事などを話すとより一体感のある雰囲気を生み出せるでしょう。
・今後の抱負・展望
講演内容をもとに、今後の抱負や展望についても触れておくと良いでしょう。
さらに、次回スケジュールが決まっている場合にはその内容についても話すと、次の講演会の紹介も可能です。
・アンケートのお願い
今回の開催を評価する上でアンケートは重要な指標となります。参加者に事後アンケートをできるだけ回答していただくように、アンケートのお願いと回答・回収方法を案内します。
【セミナーの種類別・例文】講演会の終わりの挨拶
講演会やセミナーの終わりの挨拶について、今すぐ参考にできる挨拶文をシーン別に紹介します。
【例文】社内向けセミナーの場合
以上をもちまして本講演は終了となります。(講師名)様、本日はご登壇いただき誠にありがとうございました。貴重なお話をたくさんいただき、皆さんにとって気づきがあったことと思います。〇〇○のようなお話から△△△なお話まで非常に参考になる内容で、早速明日から業務に活かしていただけることと思います。
次回は●月に(開催テーマ)というテーマで(講師名)様の講演を企画しております。ぜひこちらもご参加ください。
なお、お手元の資料にアンケート用紙があります。今後の講演をより良くしていくためにぜひ参考にさせていただきたいため、皆様ご記入をお願いいたします。書ける範囲で結構です。次回の講演テーマのリクエストもお待ちしております。ご記入いただけましたら、出口に立っています担当者までお渡しください。それでは、後ろの方から順番にご退席ください。本日はご参加いただき、ありがとうございました。」
オンラインの場合
以上をもちまして本講演は終了となります。遠く●●からご登壇いただきました(講師名)様、ありがとうございました。オンラインを感じさせないほど、(講師名)様の力強いお言葉は皆様の心に届いたのではないでしょうか。特に、(講師名)様の(印象に残った言葉や話題)というお話は、ビジネスだけではなく人生に響く教訓も含まれており、大変有益な時間となりました。参加された皆様におかけましても、何らかの気づきのあった時間になったのではないかと思っております。
次回は、「(テーマ)」というテーマで、●月●日に●●先生の登壇でオンラインセミナーを開催する予定です。後ほど、メールで案内をお送りしますので、ご興味のある方はそちらもご参加ください。
また、本講演終了後に画面にアンケートが表示されますので、ご回答をお願いします。今後の講演をより良くしていくためのものですので、ぜひ皆様のご回答をよろしくお願いいたします。些細なことでも、〇〇が楽しかった!などの短い感想でも構いません。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、このまま画面の下にある退室ボタンを押してご退室ください。
本日はご参加いただき、ありがとうございました。
【例文】社外向けセミナーの場合
以上を持ちまして本講演を終了とさせていただきます。(講師名)様、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
(講師名)様のお話は、最新のデータに基づいた納得のいく内容で、皆様の経営課題の一助を担うものになったかと思います。さらに詳しいお話をお聞きしたい方は、今後、●月と●月にも(講師名)様のセミナーを企画しております。こちらもぜひご参加ください。また、今後のセミナーをさらによいものにするために、簡単なアンケートをご用意しております。皆様の率直なご意見をいただき、次回の講演テーマや講演企画に役立てさせていただく所存です。こちらのご記入もお願いいたします。ご記入いたしましたら、座席においてお帰り下さい。
お出口は、後方の2か所となっております。混雑を避けるため、後方の方よりご退室ください。本日はお忙しいなかご参加いただき、誠にありがとうございました。
オンラインの場合
以上を持ちまして本講演を終了とさせていただきます。(講師名)様はこちらで退室となります。(講師名)様、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
さて、(講師名)様のお話は、最新のデータに基づいた納得のいく内容で、皆様の経営課題の一助を担うものになったかと思います。さらに詳しいお話をお聞きしたい方は、今後、●月と●月にも(講師名)様のセミナーを企画しております。後ほど、メールで案内をお送りしますので、そちらもぜひご参加ください。
なお、講演会終了後にアンケート画面が表示されます。大変お手数ですが、今後のセミナーの品質向上、内容の充実を図るための参考とさせていただきます。お手数ですが、ご回答をお願いいたします。
それでは、このまま画面の下にある退室ボタンを押してご退室ください。
本日はご参加いただき、ありがとうございました。
【例文】ワークショップ形式の場合
本ワークショップ終了のお時間となりました。以上を持ちまして、終了とさせていただきます。ワークショップにおかげで、より実践的にスキルを習得できたのではないでしょうか?ぜひ、今回のワークショップの内容をご自身の経験の一つとして持ち帰っていただければと思います。
次回は〇〇〇のような内容のワークショップを■月に開催予定です。ご興味のある方は、出口で参加申込書をお渡ししますので、ぜひこちらにもご参加ください。
なお、こちらの会場は○:○○で完全にクローズとなります。大変恐縮ですが、お時間までにご退室いただけますようお願いいたします。本日は、ワークショップにご参加いただき誠にありがとうございました!」
講演会の終わりの挨拶のポイント
講演会を締めくくる挨拶をよりスムーズに行うためにも次のポイントを知っておきましょう。
できるだけ簡潔な内容に
この挨拶で講演会が終了するということが伝わるよう、手短に挨拶をしましょう。開会の挨拶はこれから始まる講演会に向けて盛り上がるような少し長めの挨拶であるのに対して、閉会の挨拶は講演会の振り返りと要点だけを伝えるような挨拶を意識するとスムーズに閉めることができます。
ボリュームは700〜800文字を目安に
締めの言葉は時間にして5分程度が妥当で、文字数にすると700〜800文字程度です。ただし、講演会が予定の時間よりも押している場合には、最後の挨拶の時間配分を調整する必要が出てきます。
できれば、時間通りで終了する場合の挨拶と、時間調整が必要な場合の挨拶の両パターンを用意しておくと、当日の様子に合わせて使い分けできておすすめです。
感謝の気持ちをしっかりと伝える
参加者に向けて足を運んでいただいた感謝の気持ちは、開会の時だけでなく、最後の挨拶の際にもしっかりと伝えましょう。
さらに、講師への感謝の気持ちも忘れないよう伝えましょう。次回講演が決まっている場合にはそちらの案内も一緒に行うと良いでしょう。
講演会の終わりの挨拶をする際の注意点
講演会の終わりの挨拶は挨拶をするだけではなく、その前後で気をつけなくてはならないことがいくつかあります。事前に確認し、スムーズに進行できるように準備をしましょう。
花束贈呈や役職者の謝辞がある場合は考慮した内容を
最後の挨拶で、講師への花束贈呈や役職者の謝辞があるか、流れを事前に確認しておきましょう。
花束贈呈の場合には、事前に打ち合わせをして受け取る相手へスムーズに花束を渡せる段取りを行います。また、花束を渡す際には拍手を求める声掛けも場合によって必要となります。さらに、役職者からの挨拶がある場合には、役職者の紹介も必要があるため、役職、名前を事前に伺い、段取りを確認しておくことが大切です。
オンラインセミナーの場合は終了時の段取りも決めておく
リアル形式の講演会の場合にはその場の雰囲気に合わせて上手く進められる場合もありますが、オンラインセミナーの場合ではそのようなことが難しい場合が多くあります。
講演が終わったにも関わらず講師や参加者のカメラやマイクがオンのままであったりするなど、参加者や講師が困ることがないように、終わりの挨拶をした後、司会者、講師、参加者それぞれがどの順番で画面や音声を切ったり退室したりするのかを事前に講師と打ち合わせしておきましょう。
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