園バスでの置き去り、給食中の誤嚥、外遊びでの怪我、不審者の侵入、自然災害など、保育現場ではさまざまな保育事故のリスクがつきものです。保育者が想定しなかったことが原因で起こることも多く、保育者はさまざまなリスクを事前に知り、対応策を身につけておく必要があります。また、保育園は子どもに近い場所であることから、家庭内で起きている虐待や子どものSOSを発見できる場ともなっています。
そこで、本記事では、保育事故や家庭内虐待を未然に防ぐためにあらゆる場面を想定したリスクマネジメント方法をお教えする研修プランをご紹介します。
保育士の新人研修だけでなく、園のリスクを再度見直すためにもぜひ園全体の研修でもご活用ください。
■目次
- 遠藤 登 『保育園等における安全管理研修 「ヒヤリ・ハットの活用」』
- 倉石哲也 『保育現場の子ども虐待対応~予防から発見・通告・支援のシステムづくり~』
- 小﨑恭弘 『子どもの人権を大切にする保育とは~不適切な関わりを許さない~』
- 興津祥子 『「児童虐待サイン」を見逃さない!~保育・教育職として子どもたちをどう救うか~』
- サニーカミヤ 『不審者対策・防犯について考える~相模原障害者施設殺傷事件を教訓に~』
- 新谷まさこ 『よくある子どもの病気・ケガ まずの対応~具体的な寄り添い方から、保護者への連絡まで~』
- 森 絹代 『【幼保施設向け】保育中の風水害から子どもを守る!気象情報を活用した避難と保護者への引き渡し』
- 福島健太郎 『熱中症を予防しよう!一番わかりやすい熱中症予防のおはなし』
- 三浦あかね 『【保育士:小学校教職員向け】子供のアレルギーともしもの時の事故対応』
遠藤 登 えんどうのぼる
株式会社保育安全のかたち 代表取締役
一般財団法人エマージェンシー・メディカル・レスポンダー財団理事
保育園等における安全管理研修
「ヒヤリ・ハットの活用」
午睡での窒息事故、園バスでの置き去り、プールや遊具での事故…。昨今、保育事故がテレビを賑わしています。保育者不足による疲労、慣れといった原因で大きな事故につながりかねない”ヒヤリハット”も増えている中、保育者の安全配慮義務に基づく危険の予知を深く理解し、保育のPDCAを仕組み化する必要があります。自ら保育事故を体験し、その教訓から保育のリスクマネジメントの重要性を説いている講師が、保育における事故の検証方法と仕組み化する方法について解説します。
- 安全管理・労働災
主催者様からの声
保育のリスクマネジメントについて、自らの経験に立って大変深いお話を聴くことができました。保育園経営されたこともあって、とても実践的な内容でした。保育事故が問題視されるこのご時世でとても需要の高い講師だと思います。
倉石哲也 くらいしてつや
武庫川女子大学 心理・社会福祉学部社会福祉学科 教授 学科長
武庫川女子大学 学生相談センター長
保育現場の子ども虐待対応
~予防から発見・通告・支援のシステムづくり~
増加の一途をたどる児童虐待の通報件数。子どもに近い存在である保育所等の役割は、虐待の発見だけでなく、予防の目、虐待を受けた子どもや虐待をした保護者へのかかわりまで幅広いといえます。一保育者としての任は重く、だからこそ、チーム保育で虐待にかかわる体制づくりが欠かせません。子どもの心のケアや虐待の問題を抱える家族の支援について取り組んでいる講師が、予防から発見・通告・支援のシステムづくりなど現場に役立つ知恵と知識をお伝えします。
- 教育・青少年育成
主催者様からの声
昨今、ニュースで話題になっている内容であり、職員の意識も高いことから、今回の依頼となりました。豊富な知見に基づいたお話でとてもためになりました。お人柄、講演内容ともお勧めできる講師です。
小﨑恭弘 こざきやすひろ
大阪教育大学教育学部 教授 附属天王寺小学校 校長
ファザーリング・ジャパン 顧問
子どもの人権を大切にする保育とは
~不適切な関わりを許さない~
保育の営みは、幼く弱い立場にある子どもを守り育てる事がその基本です。子どもと共に過ごす保育士には、高い倫理観が求められますが、最近では保育士の不適切な保育や施設内虐待など悲しい事件が起きています。12年間保育の現場を踏み、現在は大阪教育大学教育学部・教授と小学校校長も兼任する講師が、保育における人権意識を啓発するため、保育者の倫理意識について深く考察していきます。
- 教育・青少年育成
男女共同参画
主催者様からの声
小﨑恭弘教授の実際の経験からくる講演は、教師や保護者にも共感する部分が多く、アンケート結果も97%の方が満足する素晴らしい内容でした。
興津祥子 おきつしょうこ
精神保健福祉士 公認心理師 産業カウンセラー
「児童虐待サイン」を見逃さない!
~保育・教育職として子どもたちをどう救うか~
家庭で虐待を受けていたり、適切に養育されていない子どもたちに、保育・教育現場ではどのように対応したらよいでしょうか。被虐待児は集団での適応に困難を抱え、発達障害等と誤解されることも少なくありません。「普通の家庭」だけを想定していると、虐待を見逃し、子どもを追い詰めてしまうこともあります。本講座では、精神保健福祉士・公認心理士である講師の興津祥子さんとともに、虐待の重症度の見極め、虐待が起こる要因、子どもを守る対応、関係機関との連携等について考えていきます。
- 教育・青少年育成 人材・組織マネジメント
主催者様からの声
当園では以前にも児童虐待に関わる問題も出ており、今回の研修はリアルタイムで話題性の高いものとなりました。児童虐待のサインの見極めから保育者の対応まで事細かに教えていただきました。そく実践していきたいと思います。
サニーカミヤ さにーかみや
元 福岡市消防局消防吏員、レスキュー隊員、ニューヨーク州救急隊員、
国際緊急援助隊隊員、一般社団法人日本防災教育訓練センター 代表理事
不審者対策・防犯について考える
~相模原障害者施設殺傷事件を教訓に~
保育園、幼稚園、学校などこれまで標的とされなかった場所が犯罪の標的となるようなりました。元消防員で日本防災教育訓練センター 代表理事である講師が、不審者の見分け方や実際に不審者が実際に侵入した場合の対応とポイント、不審者対策の各種リスク予測、不審者対応に役⽴つ消防設備、警備施設など、不審者対策等に必要な知識を解説します。また本講座では、当園のリスクについて書き出し、職員全体で共有することで、⾃主防犯対策の在り方についても考えていきます。
- 防災・防犯
安全管理・労働災害
主催者様からの声
いつ何時か不審者が侵入するかもしれないというご時世で、大変興味深く拝聴いたしました。具体的で実践的な内容であったのことも良かったです。
新谷まさこ しんたにまさこ
子育てと仕事.com 代表 イクハンプロジェクト 代表 看護師
よくある子どもの病気・ケガ まずの対応
~具体的な寄り添い方から、保護者への連絡まで~
保育中に子どもの体調が悪くなった際「病院に行かせた方がいいのか?様子をみた方がいいのか?」迷う場面があります。その判断基準と対応策について、保育支援者、看護師、母親の視点からお話します。8000件以上の子育て相談でよくあった悩みを元に、子どもの発達や心理学に基づいて提供している根拠ある方法です。保育士さんが予め「こういう時はどうしたらいいのか」という知識と具体的な対応を知っていると、落ち着いて保育に関わることができます。
- 安全管理・労働災害教育・青少年育成健康 ワークライフバランス
主催者様からの声
子どもたちが具合が悪い時、どう対応したらよいか、専門的な知見から解説していただきました。わかりやすく、声も聞きとりやすかったです。
森 絹代 もりきぬよ
幼保施設防災減災アドバイザー 防災士
【幼保施設向け】
保育中の風水害から子どもを守る!
気象情報を活用した避難と保護者への引き渡し
風水害から子どもを守るためには、幼保施設と保護者の連携が非常に重要です。「警報」が発令された時の園の対応は具体的に決まっていますか? 早めのお迎えをお願いする園が多いと思いますが、幼保施設と保護者が互いに、園周辺やお迎えルートの災害リスクを理解して行動しなければ、被害に遭ってしまう可能性があります。防災士の講師が、災害時の避難方法、園からの情報発信、保護者との共有、子どもたちを無事に保護者へ引き渡す方法など災害時の具体的な対策について詳説します。
- 男女共同参画防災・防犯
主催者様からの声
昨今、地震や台風等の自然災害が増え、対策が保育士によってバラバラでしたので、今回の研修でその考え方が統一できたという点で大変有益な時間となりました。
福島健太郎 ふくしまけんたろう
そなえプランニング減災FLAT代表
熱中症を予防しよう!
一番わかりやすい熱中症予防のおはなし
熱中症予防というとやみくもに水分や塩分を取りなさいというイメージがありますが、かえってデメリットになる体質のお子さんもいます。消防職員時に得た防火・防災・応急手当に関する豊富な知見に基づき、リスク軽減を目指す減災対策を提唱する講師が、知っていると役立つ「豆知識」をちりばめながら、子どもと大人に必要な水分量の違い、適切な水分量の取り方、正しい熱中症の予防法と対処法など順を追って解説します。
- 防災・防犯
主催者様からの声
普段から聞いている熱中症対策にプラスして、知らなかったことも教えていただき、大変ためになりました。ありがとうございました。
三浦あかね みうらあかね
看護師・医療経営士 アンガーマネジメントファシリテーター
健康経営講師 マナー講師
【保育士:小学校教職員向け】
子供のアレルギーともしもの時の事故対応
アレルギーを持つお子さんが以前より増えてきています。看護師・医療経営士の講師が、子どもたちがアレルギー食品を摂取してしまった際の対処法、アレルギーを引き起こさないための注意点、誤飲ややけど、骨折かも?というもしもの時の事故対応についてご説明します。また、アレルギーには、実は症状の出ないタイプもあります。症状の出ないアレルギーへの対処が必要なのか、そのあたりも詳しくお話していきます。
- 健康 その他実務スキル コミュニケーション顧客満足・クレーム対応
主催者様からの声
最近は園でもアレルギーの子が増えており、曖昧な部分が明確にわかったと職員から好評でした。子どもたちの命にもかかわることなので、今後も引き続きアレルギー対策の情報をアップデートしていきたいと思います。
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