まもなく開幕される平昌パラリンピック。オリンピックでは、さまざまな競技の選手達が活躍して、日本中が盛り上がりました!今回はパラリンピック開幕に向けて、弊社で大好評の元パラリンピック、競泳選手の成田真由美さんの講演会を紹介いたします。

成田真由美 なりたまゆみ
元パラリンピック競泳選手

中学入学後に「横断性脊髄炎」を発症し下半身不随となる。1996年アトランタ、2000年シドニー、04年アテネ、08年北京とパラリンピックに連続出場。金メダル15個・銀メダル3個・銅メダル2個と計20個のメダルを獲得。講演活動を通して、障がい者や障がい者スポーツの周知活動を続けるなど多方面で活躍。

成田さんは弊社で約20年にわたり、大変長らくお世話になっている講師です。2016年のリオパラリンピックにも出場され、5度目のパラ、女王の復帰、として大変に話題になった方です。お人柄もとても魅力的で、スポーツマンらしいさっぱりとした明るい方です。


成田さんは、中学生の頃脊髄炎発症という病気を発症し、入院生活を余儀なくされました。入院中、大好きだったアイドル歌手が飛び降り自殺をしたのです。同じ病室にいた子供たちが、目の前で、どんどん天国に旅立ってしまうのをいつも見ていた成田さんはその時、「生きることができるのに、なんで自分で死ぬの?」と思い、「命って有限なんだ、簡単に得られるものじゃないんだ」と思うようになったそうです。

そして、成田さんの足はついに動かなくなってしまいました。
「でも、命がある。車いすがあれば、全世界どこへでもいける。命があるんだ!」

成田さんは「心のバリアフリー」についてこんなお話をされていました。
「私の通うスイミングスクールには幼稚園が併設されています。幼稚園児は、最初、「お母さん、あの人なあに?」、「先生、あの人何に乗ってるの?」と聞きます。お母さんや先生が丁寧に教えると、「ふーん」と、ただそれだけ言います。私は多くの子どもたちに、車いすに乗っている人のこと、障がいを持っている人のことを知ってほしいと思っています。子ども達はただ、知らないだけだけです。他の大人たちも、ただ、知らないだけ、ということが多いと思います。日常でそういう人たちと触れ合うことで、心の中のバリアが少しずつ解かれていくのではないでしょうか。」

「子どもたちはいつも元気に挨拶をしてくれます。この前はこんなことを話してくれました。「あのね、この前車いすに乗ってる別の人に会ったよ!でもね、成田さんの車いすの方がず~っとかっこよかった!」この子の心のバリアは、とっくになくなっているんだなと思い、とても嬉しかったです。」

成田さんは「成田選手、頑張って!」とか、街では「お手伝いしましょうか?」とか、沢山の人に声をかけてもらえる人生を「幸せで、病気や障がいをあたえてもらってよかった」と仰います。そんな強く前向きな成田さんのお話は、私たちに元気と明るさをくれました。聴講された方より「障がいがあるとかないとか、そういうことではなく、みんなが明るく幸せな人生を送れたらいいと思いました。」とお話いただき、人権啓発の講演会として大変に有意義な時間であったと感じました。

ぜひ、パラ「水の女王」成田さんのご講演を、たくさんのお客様の元にお届けできましたら幸いです。

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