先日、森透匡さんのオンライン講演の運営を担当させていただきました。
講師は元刑事の森透匡さん。約20年の刑事経験をもとに、大手企業、経営者団体、行政など全国180か所以上で講演や研修を行い、現場で培った事例中心の話は「おもしろい!」「また聞きたい!」とファンも多い講師です。
今回は、講師事務所より、Zoomを使って配信した希少な講演の様子をレポートします!
労働組合チーム
■目次
講師 : 森 透匡 氏
開催時期 : 2022年5月
講演時間 : 60分
聴講者人数: 100人以上
講演タイプ: B.講師から会場聴講者へ生配信タイプ
配信ツール: Zoomミーティング
オンライン講演実績もあり、事前打ち合わせはなし
最近の労組市場のトレンドとして、全国に支部を持つ労組様の場合、受講者が会場に出向く必要がある集合型より、個人が好きな場所から参加できるオンライン型が好まれています。また、開催時期も、週末や勤務後にわざわざ時間を設けるというよりは、組合員の勤務時間内で終わらせる傾向にあります。
本案件も、そんな傾向が如実に表れた事例で、金融系A労働組合K支部様が、昼休憩と夕方の休憩時間を利用してオンラインで開催されました。すでに何度か弊社でオンライン開催していたこともあり、今回は事前打ち合わせなしとなりました。
講師は、「ウソや人間心理の見抜き方」講演プランが人気の森透匡さん。森さんは、詐欺、横領、贈収賄事件等を扱う知能・経済犯担当の刑事を約20年経験し、東日本大震災を契機に独立して、現在は講演活動を行っています。森さん自身もオンライン講演の経験も多く、開催に当たって安心してお任せできました。その点も、事前打ち合わせが不要との判断に至った要因です。
講師選びについては、A労働組合様とは長年おつきあいがある関係で、毎年、年度初めにおすすめ講師をまとめたリストを作成してお渡ししていますが、そのリストから選ばれたようでした。
講演内容も、そのリストの内容から選んでいただいたので、大きな変更はなく、講師の森さんから講演内で紹介する事例は主催者様の業種のものに落とし込むという提案をいただいたので、その方向で調整だけを行いました。
準備にあたって、今回運営を依頼されたので、Zoomの開催設定を行い、当日のスケジュールと講師のプロフィール、司会用の台本をまとめ、事前にお渡ししました。通常通りの流れではありますが、小さなミスが大きなミスにつながる可能性もありますので、細心の注意を払って、段取りを進めていきました。
講師、主催者、運営者(弊社)の三者は全て別拠点での配信
今回は、講師はご自身の事務所から配信され、主催者様はご自身の会社から、弊社は大阪本社で運営しました。つまり、三者三拠点で運営をしたことになります。それぞれが別拠点の場合、一番気を付けなければならないのが、インターネット接続の安定性です。どちらかの接続が途切れることで、配信が途切れたり、音声や映像トラブルが生じる可能性もあります。
そのため、当日は開催時間の30分前にZoomのルームを開き、最初に接続テストを行いました。接続テストでは、音声と映像以外に、画面共有がちゃんとできるかなどを操作のチェックも行います。主催者様、講師の森さんも慣れていることもあり、こちらもスムーズに終了。当日の流れを再度確認し、10分程度でリハーサルを終えることができました。
開催10分前から、待機ルームには受講生の方々が入室されていました。個人で参加されている方もいらっしゃいましたが、数人で同じ支所の会議室に集まって参加されている方々もいらっしゃいました。開催5分前に入室を許可し、本ルームに誘導しました。今回、弊社が担当した運営サポートは、Zoomの開設と入室管理、スポットライトの操作でしたので、運営サポートの大半はここで終わったことになります。
事前の注意事項のアナウンス、組合長様の挨拶が終わると、いよいよ講演会の始まりです。スポットライトを講師の森さんに切り替え、画面共有操作を森さんにバトンタッチしました。
元刑事ならではのウソの見抜き方
講演の冒頭では、ウソの見抜き方を学ぶことのメリットとウソの種類についてお話されました。ウソには、大きく分けて、以下の4つの種類があるそうです。
- 調和のウソ⇒コミュニケーションの際に生じるウソ
- 着飾りのウソ⇒採用面接の際に相手によく見られたいと生じるウソ
- 騙しのウソ⇒詐欺
- 防御のウソ⇒自分を守るためのウソ
①➁④は悪意のないウソ、③は悪意のあるウソで、詐欺や事件に巻き込まれないためにもこの③のウソを見破る必要があります。大きな損害や被害を被る可能性があるため、このウソを見抜く技術を教えます、という導入があり、今回の講演テーマの主題に入っていきました。
ウソを見抜くには、言葉より言語以外のコミュニケーション手段に注目
コミュニケーション手段には、言葉によるコミュニケーション「言語コミュニケーション」と、顔の表情や、身振り手振り、声のトーンなど言語以外の「非言語コミュニケーション」の2つがあります。「目は口ほどに物を言う」と言われているように、人間の心理は言葉以上にこの非言語コミュニケーションに如実に現れるそうです。
例えば、職務質問の際、質問にしっかりと答えることができていても、過剰に服のポケットに手を入れたり、後ろで手を組んだりしてた場合は、何かを隠したいという気持ちの表れである可能性が高いということ。また、身分証明書を提示する際に手が震えていたり、座っている場で相手の足が横を向いているのも逃げたいというサインであり、決して言葉では繕うことができないのだそうです。
言葉よりも信用できるのは、非言語コミュニケーション、つまり、仕草や手ぶり・身振り、表情や声のトーンといったものです。
ここで、森さんは、著作『裸のサル』で有名なイギリスの動物行動学者デズモンド・モリスが提唱した「人間動作で信頼できる順」を引き合いに出しました。この序列でも、心理が出やすいのが、発汗や顔色、足や手の動きといった「非言語コミュニケーション」であり、一番隠しやすいのが「言語コミュニケーション」であることがわかります。
このことから、非言語コミュニケーションから日常生活やビジネスシーンでウソを見抜くために、どこに着眼すべきか、具体的な例を挙げて解説されました。例えば、相手がやたらめったらネクタイやスカートのしわを伸ばす行動をしたり、机の上を整理したりするのは、ウソを何かで被せて隠したいという心の表れだそうです。
ですので、言葉より相手の仕草や手や足の動きに注目して、ウソを見抜くと良いそうです。
怪しいのはどこだクイズ
後半では、実際に職務質問での事例をあげて、どの点が怪しいのかを探すといったワークをしました。ピタリと回答を当てた方もいれば、なかなかうまく探せずに森さんにヒントをもらう方もいらっしゃいました。クイズ形式のワークは大変盛り上がりを見せ、良いアイスブレイクの時間となりました。
また聞きたいと思わせる森さんの魅力
元刑事というと、堅いイメージが想像されますが、森さんはだれにでもわかりやすい言葉でユーモアを交えながら話されます。時折、クイズ形式のワークを挟みつつ、中だるみさせない構成となっており、「さすが人気講師だな」と改めて森さんの魅力を再発見できました。
受講された方々からも、「非常に楽しかった」「また聞きたいと思った」など高評価の感想をいただいたそうで、今回運営した側としても嬉しく思いました。
森さんはビジネスシーンだけでなく、防災や学校の講演にも幅広く対応されています。ご興味を持たれましたら、ぜひ弊社までお問合せください!
森透匡 もりゆきまさ
一般社団法人 日本刑事技術協会 代表理事 経営者の「人の悩み」解決コンサルタント
弁護士・法律関係者コンサルタント
約20年の刑事経験を基に、「ウソや人間心理の見抜き方」を主なテーマとし、大手企業、経営者団体、行政など全国180か所以上で講演や研修を行う。現場で培った事例中心の話は「おもしろい!」「また聞きたい!」とファンも多い。希少性も高く、受講者を飽きさせない話題、話術は一度体験したら癖になると好評。
プランタイトル
元刑事が教える!
ビジネスで役立つウソ(人間心理)の見抜き方
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