コロナ禍で、催事に感染防止対策が求められる中、ソーシャルディスタンスを確保できるオンライン講演(ウェビナー)が注目されています。

弊社ではこれまで200件以上のオンライン講演を開催(2020年10月時点)。その実績をもとに、これまでの通常(リアル)開催と同様に主催者様のご負担なく開催できるオンライン講演タイプを3つご用意しました。各タイプを詳しく解説していきます。オンライン講演の方法を決定する際の参考にしてください。

3密を避けるオンライン講演とは?

2020年5月に政府が提言した「感染拡大を予防する新しい生活様式」。この中には密閉、密集、密接を避けた3密対策が含まれ、これをもとに全国公民館連合会などの公共団体が独自に催事開催における感染防止対策のガイドラインを発表しています。

それによると、会場は収容人数の半分以下で、席と席や人と人の間を1~2mをあけるといった対策をしなけばならず、主催者、聴講者にとっても負担の大きいものとなっています。

そのため、弊社では、このような負担を軽減するためにも、「オンライン講演」を推奨しています。
「オンライン講演」とは、講師と聴講者または講師と一部の聴講者をオンラインでつなぎ、講演を開催するものです。
通常(リアル)開催と同じように、3密を避けて講演を行うことができます。

また、オンライン講演は、通常開催と比べ、人数や場所に制限されないという大きなメリットもあります。

2020年春以降、お客様からオンライン講演のお問合せをいただき、2020年9月時点ですでに110件以上開催してきました。その中で、大半のお客様から主に以下のような2通りのご要望がありました。

・通常通り会場で開催したいが、聴講者の人数を減らしたくない。
・通常の開催はせずに、全てオンラインで行いたい。

この2通りのご要望に応え、生み出されたのがライブ配信ツールを使った3つのタイプです。以下、詳しく解説していきます。

A. 会場からの生配信タイプ


通常(リアル)開催通り、主催者は会場を用意し、通常の半分以下に聴講者の数を減らした形で講師を招いて講習会を行います。会場に来れなかった聴講者に向けて、その様子をライブ配信ツールを使用してリアルタイムで配信するというものです。

通常開催と同じような規模の会場で開催した場合、来場できる人数は例年の半数以下に減るものの、人数の制限のないオンラインを併用することで聴講者をこれまで以上に増やすことができます

よく使用されるライブ配信ツールは、通常のweb会議でもよく利用されている「Zoom」ですが、Zoomのビデオウェビナープランを使用することで1,000人以上の参加が可能になります。

【メリットとデメリット】

主催者側にとっては、通常開催の準備に加えて、最少の作業と追加費用で催事を開催できるというメリットがあります。また、オンラインで視聴する聴講者の人数は制限なく設定できるため、大人数の聴講者を募ることも可能です。また、講師にとっても、一部の聴講者が講師と同じ場所にいるため、聴講者の反応を受け取りやすいという利点があります。

その反面、「C.講師・聴講者オンラインタイプ」と比べると、通常開催と同じように講師の旅費や会場費、音響・スクリーンなどの備品の機材代などの費用がかかる、主催者側は聴講者の間にソーシャルディスタンスを設け、来場者を会場の収容人数の半分までに設定するなど3密対策に気を遣わねばならないといったデメリットもあります。

準備が必要なものと要員

主催者側で準備が必要なものは以下の通りです。

準備が必要なもの 必要な要員
・開催会場
・スクリーン(大型テレビ)・音響装置
・ネット回線
・Zoom利用権(弊社でも貸与可)
・カメラマイク付きPC
・場合によってカメラ、マイク、ライト
など
・Zoomホスト(主催者・講師・弊社)
・会場補助スタッフ
・機材の操作補助者(主催者・講師・弊社)
など

※聴講者は、スマートフォン・タブレット・PC、インターネット環境が必要。

こんな方におすすめ

・新人研修を行いたい方
・イベントとして著名な講師の話を複数会場で聴きたい方
・三密対策で一部拠点メンバーが会場に集まれない方

これまでの事例

株式会社A様 企業B様 労働御組合C様
講演内容 新人研修 展示会 組合役員向け研修
参加人数 会場:5人 会場:20人 会場:6人
オンライン:20人 オンライン:30人 オンライン:20人
使用ツール Zoom ※V-cube等 Zoom+会場

B.講師から会場聴講者へ生配信タイプ

1つまたは複数の会場に集まった聴講者に向けて、講師が自宅や自身のオフィスまたはスタジオなどからライブ配信ツールで講演を中継するというタイプです。

主催者は、3密対策に応じて会場を用意し、講師を映し出すためのスクリーン・テレビ、また講師に聴講者が見えるようにするカメラ・マイク、ライブ配信ツールとPCなどを用意します。

メリットとデメリット

遠方にいる講師を呼ぶことができ、かつ聴講者が同じ場所に集うため、通常(リアル)開催と同じ臨場感を共有でき、リアルタイムでの質疑応答が可能というメリットがあります。

一方で、Aのタイプ同様に聴講者の集まる会場の3密対策を徹底しなければならず、会場費や機材代などの費用が必要になります。

準備が必要なものと要員

主催者側で準備が必要なものは以下の通りです。

準備が必要なもの 必要な要員
・開催会場
・スクリーン・音響装置
・ネット回線
・Zoom利用権(弊社でも貸与可)
・カメラマイク付きPC
・場合によってカメラ、マイク、ライト など
・Zoomホスト(主催者・講師・弊社)
・会場補助スタッフ
・機材の操作補助者(主催者・講師・弊社)など

※聴講者は、スマートフォン・タブレット・PC、インターネット環境が必要。

こんな方におすすめ

・管理職・リーダー層向けの研修を実施したい方
・地方開催であるが、感染防止の観点から講師の県をまたいだ移動は避けたい方

これまでの事例

D株式会社様 E企業様 F団体様
講演内容 若手営業向け研修 リーダーシップ研修 コミュニケーション研修
参加人数 会場:20人 会場:10名 会場:25名
使用ツール Zoom Teams Zoom

C. 講師から個別視聴者へ生配信

講師も聴講者もオンラインでつなぎ、ライブ配信ツールでやりとりをするというものです。

主催者は、ZoomやV-CUBEなどのライブ配信ツールとPC、インターネット環境を準備するだけで開催できます。通常(リアル)開催に比べ、会場での開催ではないため、コストと3密対策による負担を減らすことができます

メリットとデメリット

講師や聴講者は場所に制限されることなく、自宅やオフィスなどどこからでも参加でき、一度に1,000人以上の大人数も参加可能、会場費・設営費用や講師の旅費などを抑えられるというメリットがあります。

その反面、聴講者の反応が見えづらいため、チャット機能やカメラ機能を使い、聴講者の反応がわかる工夫をする必要があります。

準備が必要なものと要員

主催者側の準備が必要なものは以下の通りです。

準備が必要なもの 必要な要員
・ネット回線
・Zoom利用権(弊社でも貸与可)
・カメラマイク付きPC
・場合によって講師のためのスタジオ など
・Zoomホスト(主催者・講師・弊社)など

※聴講者は、スマートフォン・タブレット・PC、インターネット環境が必要。

こんな方におすすめ

・テレワーク下であるので、各自が自宅から参加できる研修を企画したい方
・様々な環境(職場・現場・自宅等)から三密を避け開催したい方

これまでの事例

大手企業G社様 H株式会社様 I従業員組合様
講演内容 著名人講演 会員向けレクリエーション コミュニケーション研修
参加人数 オンライン:600人 オンライン:50名(家族含む) オンライン:30名
使用ツール ※V-cube等 Zoom等 Zoom等

D. 録画配信タイプ

講師が事前にスタジオや自身のオフィスなどで講演の様子を撮影したり、A~Cタイプのライブ配信模様を録画したものを、後日Youtubeなどの動画サイトで制限をかけた形で配信するというものです。

主催者は基本、PCとインターネット環境、動画編集・配信ツールのみを準備します。

【メリットとデメリット】

聴講者は、いつでもどこでも講演動画を視聴することができます

一方で、ライブ開催のようにその場での質疑応答ができず、スタジオなどで収録する際にはスタジオ代が追加で必要になるなどのデメリットもあります。また、録画した講演は講師に著作権が生じるため、取り扱いに注意する必要があります。

準備が必要なものと要員

主催者側の準備が必要なものは以下の通りです。

準備が必要なもの 必要な要員
・インターネット回線
・動画編集・配信ツール
・カメラ・マイク付きPC
・場合によってスタジオ など
・動画編集・配信係
・場合によって撮影係 など

※聴講者は、動画視聴の環境、インターネット利用経験が前提(スマートフォン、タブレット、PC)

こんな方におすすめ

・セキュリティの問題やPC環境等がなく、ライブ配信が難しい方
・業務の都合上、聴講者全員が同時間での視聴が困難である
・講演の様子を記録し、教材として利用したい

これまでの事例

J銀行様 K株式会社様 L組合様
講演内容 チームビルディング 安全衛生講習 男女共同参画講演
使用ツール DVDでの納品 Youtubeでの限定公開 データ(動画形式)での納品

各タイプの特徴一覧

A.会場からの生配信タイプ
【特徴】講師が主催者指定の会場に赴き、少人数の聴講者の前で講演を行い、それをオンライン上の他の聴講者にライブ配信を行う。
【メリット】
・通常の大人数開催に比べ、参加人数を少なく設定するため、3密をさけた開催が可能。
・小規模ながらもリアル開催となるため、講師にとって聴講者の反応がわかりやすい。
・その場での質疑応答が可能。
【デメリット】
・参加人数を会場の収容人数の半分以下に設定するなどソーシャルディスタンス対策が必要。
・講師の旅費、会場費、音響やスクリーンなどの機材レンタル費用、会場設営・案内スタッフなどの人件費がかかる。
B.講師から会場聴講者へ生配信タイプ
【特徴】講師は自宅や自身の事務所、スタジオなどでライブ配信を行い、聴講者は一つまたは複数の会場に集まって聴講する。
【メリット】
・遠方の講師も呼ぶことができる。
・その場での質疑応答が可能。
・複数の聴講者が同じ場所にいるため、リアル開催のような臨場感が味わえる。
【デメリット】
・聴講者は会場に集まるため、ソーシャルディスタンス対策をしなければならない。
・聴講者が集う会場費用、音響やスクリーンなどの機材レンタル費用、会場案内スタッフなどの人件費がかかる。
C.講師から個別視聴者へ生配信タイプ
【特徴】講師も聴講者も自宅やオフィスなどからオンラインで参加する。
【メリット】
・場所に制約を受けることなく、どこからでも参加が可能。
・会場費や講師の旅費などの費用が不要。
・1000人以上の大人数でも参加可能。
・動画や資料をオンライン上で即時やり取りでき、それをダウンロードして保存することができる。
・チャット機能での質疑応答が可能。
【デメリット】
・講師に聴講者の反応が伝わりづらい。
・ネットが不安定な場所では途中ライブ中継が落ちてしまう可能性もある。
D.録画配信タイプ
【特徴】講師がスタジオなどで事前に収録したり、A~Cタイプの方法で録画したものを、後日、聴講者に向けてオンラインで動画を配信する。
【メリット】
・聴講者はいつでもどこからでも視聴することが可能。
・1000人以上の大人数でも参加可能。
【デメリット】
・スタジオで収録する場合もあるためスタジオ代などの費用が必要となる場合もある。
・その場での質疑応答ができない。

オンライン講演のご相談は無料です。

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