オンライン講演(ウェビナー)で使われるツールとして最もよく知られているのは、Web会議の代名詞にもなったZoomです。Zoomでは主催者(ホスト)がオンライン講演を開始できますが、ホスト本人が不測の事態で入室できないとき、代わりに司会進行してもらう人が必要です。
そこで、本記事では代替ホストの役割や基本的な設定方法についてご紹介します。
■目次
Zoomウェビナーにおける代替ホストとは
Zoomビデオウェビナーでは、主催者(ホスト)に代わってホストの一部権限を遂行できる「代替ホスト」というユーザーを設定することができます。まずは、代替ホストとは何か、設定できる人数や条件、できることについて見ていきましょう。
代替ホストとは?無料アカウントでもなれる?
代替ホストとは、文字通りホストの代わりにミーティングまたはウェビナーを開始できるようにする役割のことを指します。ミーティングをスケジュールした後、同じアカウント内で別のプロユーザー(有料プラン契約ユーザー)を指定すれば代替ホストの権限を付与できます。無料ユーザーには代替ホストの権限を付与できませんので、注意しましょう。
代替ホストとして指定されたユーザーには通知メールが届きます。このメールにミーティング開始用のリンクが記載されていますので、ホストの代わりにミーティングやウェビナーを開始できます。
代替ホストの設定人数、設定条件とは
そもそも、代替ホストを設定するためには、まずホストの契約プランが「プロ」であり、かつ、ホストの人数を2人以上に設定してある必要があります。ホストの人数を増やせばその分代替ホストに設定できる人数も増えますが、同時にプラン料金もかかります。
また、代替ホストのもう一つの条件として、ホストのアカウントが持つZoomのWebポータルで「ユーザー」に追加されていることが挙げられます。有料のプロアカウントであっても、ユーザー登録がなければ代替ホストにはなれません。
代替ホストができること
代替ホストができるのは、以下のことです。
- 設定されたミーティング、ウェビナーの開始
- 画面の共有
- 待機室を使ったときの入室許可
- 画面の録画
- 部屋の終了
- ブレイクアウトルームの利用
- 共同ホストの指定
代替ホストはホストと同様にミーティングやウェビナーを開始・終了したり、画面を共有したりすることができます。一方で、ブレイクアウトルームの使用などはそもそもホストが代替ホストに権限を付与していないと使えませんので、注意しましょう。
代替ホストと共同ホストの違い
似たような単語なので間違えやすいですが、代替ホストと共同ホストは別のものです。
代替ホストはホストの代わりにミーティングを開始することができますが、有料プランのアカウントしかなれません。一方、共同ホストはプランの有料・無料に関係なくなれますが、ミーティングを開始することはできず、あくまでホストがミーティング開始後に指名されて運営を補助する役割を担います。
以下、代替ホストにはできて、共同ホストにはできないことを書きだしておきます。
- ミーティング・ウェビナーの開始及び終了
- 投票の作成または編集
- 他のユーザーに字幕の入力の割り当て
- ビデオの並べ替え
- 参加者をホストまたは共同ホストに変更する
- FacebookやYouTubeなどのライブ配信
代替ホストの設定方法
では、実際に代替ホストを設定する方法や、端末要件について見ていきましょう。
①代替ホストを設定できる要件
代替ホストを設定できるパソコンやスマートフォンのバージョンは、以下のようになっています。
Windows | 7、8、8.1、10(Sモードは除く)11 |
---|---|
Mac | 10.9以降、X |
Android | 5.0x以降 |
iOS | 8.0以降 |
WindowsやMacではZoomデスクトップクライアントやWebブラウザが利用でき、AndroidやiOSではZoomモバイルアプリが利用できます。ミーティングではなくウェビナーを開催する場合、ウェビナーをスケジュールするユーザーはプロプランの契約に加えてウェビナーの契約も必要なことに注意しましょう。
②パソコンで代替ホストを設定する
パソコンから代替ホストを設定する場合、ZoomのPCアプリ「デスクトップクライアント」を使う方法と、Webブラウザを使う方法の2種類があります。
Zoom「デスクトップクライアント」を使う方法
- Zoomクライアントを開き、サインインする
- 「スケジュール」アイコンをクリックする
- 「スケジューラ」ウィンドウが開いたら、「詳細オプション」をクリックする
- 代替ホスト欄にユーザー名を入力し、検索し(名前が表示されない場合、メールアドレスから検索も可能)指定する。
- 「スケジュール」ボタンをクリックして終了すると、選択したカレンダーが開く
- 代替ホストが、代替ホストに追加されたことを知らせるメールを受け取ったら設定完了
Webブラウザから設定する方法
- 「マイミーティング」のZoomウェブポータルにサインインし、「新しいミーティングをスケジュールする」を選択する
- 「詳細オプション」をクリックし、代替ホスト欄に代替ホストのメールアドレスを入力
- 「保存」をクリックし、終了
- 代替ホストが、代替ホストに追加されたことを知らせるメールを受け取ったら設定完了
③スマートフォンで代替ホストを設定する
- Zoomモバイルアプリにログインする
- 「スケジュール」をタップし、「詳細オプション」を選択
- 「代替ホスト」をタップし、リストから追加するユーザーをタップするか、メールアドレスを入力
- 「OK」をタップし、「完了」でスケジュール作成を終了
- 代替ホストが、代替ホストに追加されたことを知らせるメールを受け取ったら設定完了
代替ホストが設定できないときは
代替ホストが設定できないときは、以下の設定を見直してみましょう。
- Zoomアカウントを連動していない
- Zoomアカウントにユーザーを追加していない
- 連携されたアカウントでログインしていない
最もよくあるケースが、代替ホストに設定されたZoomアカウントとは別のZoomアカウントでログインしてしまうケースです。そのため、Zoomアカウントと連動していない、連携されたアカウントでログインしていないと認識されてしまうのです。
次に、ホスト側がアカウントにユーザーの追加を忘れているケースです。この場合は、「あなたのZoomアカウントにないユーザーです」と表示されますので、まずはユーザー登録してから代替ホストの権限を付与しましょう。
Zoomビデオウェビナーはよく知られた使いやすいオンライン講演(ウェビナー)ツールです。ホストが参加できないという不測の事態に備えるため、代替ホストの設定方法を一度確認しておいてはいかがでしょうか。
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