まだまだ先が不透明なコロナ禍。講演のスタイルもリアルからオンラインに変わりつつあります。
積極的にオンライン講演を行う主催者の方々がいらっしゃれば、なかなか変化についていけていない方々がいるのも事実です。その方々に対して、私たち社員はどのようにお役に立てるかということを考えました。
「オンライン講演で何をしたらよいかわからない」
「聴講者が配信ツールに慣れていない」
など、お客様から寄せられる相談は数多くあります。
そこで、そのような疑問や不安を解消するためにも、私たちがこれまで実践してきた工夫や解決策をレポートという形でみなさまに共有してみたらどうかという考えに至りました。
これまでのたくさんの失敗や成功体験から、オンライン開催のヒントになるようなノウハウを随時提供していきます。
トップマネジメント営業事務 澁谷友佳
■目次
講演テーマ: 【オンライン版】心をグッと掴む魔法のコミュニケーション術
講師 : 前川由希子 氏
主催者 : A建設会社 様
開催日時 : 2020年10月中旬
講演時間 : 1時間半
聴講者人数: 約90人
使用ツール: Zoomミーティング
講演タイプ: C講師から個別視聴者へ生配信
突然の緊急事態宣言、急遽プランの変更
私が今回担当させていただいたA建設会社さまですが、最初は他のスタッフが対応していました。A建設会社からそのスタッフに「毎年開催している安全大会の講師を探している」とお電話をいただいたのが今年(2020年)の3月頃でした。
その頃はコロナ患者数がじわじわと増えてきていたものの、講演やイベントは通常開催、つまりリアル開催されていました。当初は、リアル開催で話を進めていましたが、4月7日に緊急事態宣言が発表されると、弊社でもキャンセルなどの問合せが相次ぎました。
A建設会社さまも当初はキャンセルを考えていらっしゃいましたが、安全大会の重要性を考慮して、オンラインに変更してはどうかと提案させていただきました。
今回、A建設会社の企画担当者の方もオンライン講演が初めてということもあり、さまざまな要望があり、そのたびにスタッフ内で話し合い、工夫して対処しました。今回工夫した3つのポイントについて解説していきます。
工夫その1 基本ガイドラインの作成
オンラインに変更するにあたり、A建設会社の企画担当者からは、まず「オンライン講演はどのような手順でやったらよいかわからない」という相談が寄せられました。
この不安を解消すべく、まず、当時の担当スタッフがオンライン講演(ウェビナー)のやり方を示した「オンラインZoom講演 基本ガイドライン」を作成しました。その際に作成した「オンラインZoom講演 基本ガイドライン」は以下の通りです。
まだ、初期のものなので簡易ではありますが、ホスト(主催者)の役割や事前の打ち合わせ、当日の流れが書いてあります。当時の担当スタッフによると、A建設会社の企画担当者の方から「流れが理解できてよかった」という感想をいただいたそうです。
6月頃というと、弊社でもオンライン講演への取り組みが始まったばかりで、全て手探り状態でした。
弊社ではオンライン講演のウェビナーツールとしてZoomミーティングを使用し、ご希望のお客様にその使用権を貸与しています。A建設会社さまからもZoom使用兼貸与のご希望があり、そのように対応させていただくことになりました。
また、Zoomミーティングでは、会議を開催し、参加者を管理するホスト役が必要です。今回、企画担当者の方が「ホストの操作が難しい」ということで、私の方でホストを行うことになりました。
私がZoomミーティングの管理画面から、開催日と日付、人数など必要な設定を行い、開催2週間前に開催URLを企画担当者に送付させていただきました。
工夫その2 PC・スマホ別Zoom使用マニュアルの作成
安全大会の参加者は、普段は建設現場で働いている方たちで、中にはZoomの使い方がわからない方もいらっしゃるかもしれません。企画担当者の方がそのような不安を抱えていたため、次に弊社で取り組んだのが、PC、スマートフォン別の「Zoom使用マニュアル」を作成することでした。
Zoomミーティングでは、参加者(聴講者)はPC、スマートフォンではiPhoneとandroidによっても使用方法が異なります。そのため、それぞれの使用マニュアルを作成しました。このマニュアルでは、ログイン方法やマイク、カメラの使用方法、ログインが切れた場合の対処法などを、画面付きで紹介しています。
この時、初めて作成しましたが、これがA建設会社にはかなり好評でした。それからもこちらのマニュアルは時々使用しています。参加者の方からも「画面があってわかりやすかった」というお褒めの言葉をいただきました。
こちらの使用マニュアルは開催日の2週間前にA建設会社の企画担当者の方に送付し、参加者の皆さんに一斉配信していただきました。
工夫その3 自社と協力企業との名前の区別
今回の講演では、聴講者参加型のワークのある講演でした。参加者はA建設会社の社員と協力企業の社員の方々。A建設会社の企画担当者の方より「当日、協力企業の参加者は屋外から参加するため、ワークに参加できないかもしれない」といった情報をいただきました。
そのため、講師には、ワークでA建設会社の社員を中心的に当てるように依頼し、講師がすぐにわかるよう、各Zoom画面に表示される名前はA建設会社の社員の方は漢字で、協力企業の社員の方はひらがなで書いていただくようにしました。
その結果、当日は、講師が迷うことなくA建設会社と協力会社の社員の方々を区別することができ、スムーズにワークを実施することができました。
開催一週間前のリハーサル
弊社では、基本、開催日1週間前に、講師と主催者の方々の顔合わせを兼ねたリハーサルを行っています。
今回も、企画担当者の方と講師の前川さん、弊社スタッフでリハーサルをさせていただきました。
最初の顔合わせでは、和やかな雰囲気で行うことができました。講師の前川さんは、すでにオンライン講演の開催実績が多数あるため、信頼して任せることができたようです。
また、リハーサルでは当日の流れを一通りやってみました。その時に企画担当者の方から、主催者の最初と最後の言挨拶は「女性の方がよい」という要望があり、急遽、私が行うことになりました。挨拶の原稿については、簡単なものをこちらで用意し、その後、先方が推敲する形で、準備させていただきました。突然のことでしたので、大役を務められるかと心配でしたが、当日はゆっくりとわかりやすく読むことを心掛け、何とか大役を果たすことができました。
講演を終えてみて
▲前川さんが労働組合員向けに行った講演の動画。説得力があると好評
当日は、問題なく進行できました。講師の前川さんが楽しいワークを用意してくださり、聴講者も積極的に参加して講演を進めることができました。実施後、企画担当者の方から「非常に楽しく参加させていただきました」という嬉しいお言葉をいただきました。
総合的には成功したという思いがありますが、一つ、反省点というか改善点があります。
今回は、ライブ配信だけのものでしたが、当日参加できない方や屋外で参加されていた方もいたので、その方々が後から見えるように後日録画配信しても良かったのではないかと思いました。
それ以降、オンライン講演を開催するお客様には、状況を聞きながら、ライブ配信だけなのか、ライブ配信とオンデマンド配信を併用するのか、提案するようにしています。
このような小さな経験の積み重ねが、お客様への満足につながるものと思っています。今後も、お客さまや聴講者の立場にたって、最適なプランを提案していきたいと考えています。
【この記事を書いたスタッフ】
澁谷友佳 しぶたにゆうか
大阪生まれ、大阪育ち。大学卒業後、銀行に勤めておりましたが、2019年にシステムブレーンに入社しました。3歳からピアノを習っていたこともあり、昔から音楽が好きです。ライブに参加することも好きで、遠方に足を運んだり、幕張メッセで年越しをしたりしたこともあります。
仕事では、いつも笑顔で、相手の立場に立って行動することを心掛けています。お客様に安心していただけるよう常に一歩先回りした対応に努めています。お気軽にご相談ください!
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