離れた場所にいる講師と聴講者をオンラインでつないで行う「オンライン講演」。
オンライン講演は、同じ場所にいないという理由で、「講師とコミュニケーションがとりづらい」「臨場感が伝わりづらい」とネガティブなイメージを持つ方もいらっしゃいます。
しかし、オンライン講演に初めて参加した聴講者の中には「リアルよりも講師を間近に感じられた」「リアルよりも発言しやすかった」という方もおり、地理的な距離があっても心の距離感を埋めることができた事例もあります。

本案件はそんな事例の一つです。しかも、過去にリアル、オンラインともに同じ講師で行ったことがあるため、オンラインとリアルの魅力を比較しやすい案件となっています。
本案件からオンライン講演の魅力を解説していきます。

サービス業・建設業ほか 担当 白石 千雅

■目次
第1回
講演テーマ: 最高の組織を創るために全員が知っておきたい5つのポイント
講師   : 木下 晴弘 氏
主催者  : A銀行 様
開催日時 : 2021年2月上旬
講演時間 : 1時間30分
聴講者人数: 約100人
使用ツール: Zoomミーティング

講演タイプ: C. 講師から個別視聴者へ生配信

同じ講師をリクエスト

本案件は、A銀行様が主催している経営者向けセミナーの一貫として、昨年(2020年2月)に依頼がありました。こちらの経営者向けセミナーは、毎月1~4回ほどセミナーが企画され、弊社にも定期的に依頼があります。
当初より「講師は木下晴弘さんで」とのご指名があり、一度はリアル開催で講師のスケジュールも確保していました。

講師の木下晴弘さんは、生徒からの支持率95%を誇る人気塾講師として活躍した後、 独自の「感即動教育」で注目を浴び、モチベーションアップのセミナー講師に転身された方です。
木下さんは、「感動は人を動かす」をテーマに、映像、音楽、効果音を効果的に使いながら、楽しく、そして感動的に講演されます。「社員にやる気を持たせるには?」「社員の結束を促すには何をすべきか?」など、組織のリーダーの悩みに答える内容で、こちらの経営者向けセミナーでも毎年木下さんのセミナーを開催しています。リアル開催の講演に参加した聴講者からの評判も高く、毎年講演に参加されている方もいらっしゃるほどです。

とはいえ、本案件も、他の案件同様に、昨今のコロナ禍のせいでオンラインに転換せざるを得なくなりました。対面(リアル)開催で評判のよかった木下さんの講演ですが、「オンラインならどうなるのか?」「対面開催のように聴講者に満足していただけるのか?」と、開催前は主催者様も不安のご様子でした。

主催者様の不安を吹き飛ばす対面以上のオンラインの成果

もともと、講師の木下さんは、PowerPoint(パワポ)を効果的に使用して講演されます。今回のオンライン講演では配信ツールにZoomミーティングを使用しましたが、Zoomミーティングでパワポ資料も簡単に聴講者へ共有できます。

木下さんが作成されたパワポ資料は、画像や図表だけではなく、動画や効果音が入れられ、終始飽きない趣向が凝らされていました。木下さんは、当日、この趣向を凝らされた共有資料を使いながら、楽しく解説していきました。木下さんの話しかけているような語り口に、運営サポートに入っていた私も思わず引き込まれていくほどどした。

最高の組織を創るたるためには、自分が”原泉”となり、人を待っているのではなく、まず自分が動くこと

全体を通して木下さんのメッセージは聴講者にしっかりと届いていたようです。聴講者からは「自分から何かをやりたいと思う気持ちに駆られました」「他人任せにしていた自分に気づかされ、今度からは人よりまもまず自分が先に行動します」というような前向きな意見をいただけたようです。

また、主催者様からも、以下のような事後感想をいただきました。

「毎年、木下先生の講演を楽しみされている会員の方々に、今年も変わらず講演を聴いていただくことができてよかったです。オンライン講演は、まるで自分一人に話しかけられているように感じられて、より木下先生のメッセージが心の深いところに届きました。今回の講演用に準備していただいた資料もオンライン向けに工夫がされていて、最後まで集中力が途切れるこがなかったです。今後もオンライン講演を続けていきます。」
主催者様に、オンラインならではの良さを感じて頂くことができました。

本案件が成功した理由

今回の案件は、主催者様も聴講者の方々も満足した成功事例でありましたが、成功した理由を私なりに考えてみました。

①講師がオンライン講演に長けていた

講師の木下さんはすでに何十回とオンライン講演の経験がある方で、人を飽きさせないための手法を熟知されています。オンライン講演では、いつも以上に話し方に気を付けて、滑舌よく抑揚をつけて話されていました。投影資料は、まるでテレビで放映される資料のように、動画と画像や図、キャプションを上手く使って構成されていました。講師がオンライン講演に長けていたことも、成功した理由の一つです。

➁主催者様の意図を組み、運営サポートができた

本案件では運営サポートに入りましたが、以下の業務を担当させていただきました。

  • 司会進行
  • 台本と開始前のスライドの作成
  • 質疑応答の管理

本案件は、ブレイクアウトルームや投票機能など特別な機能を使用することはありませんでしたが、事前に主催者様と密に連絡をとり、打ち合わせを行いました。最初のヒアリングでかなり詳しく要望をお聞きしていため、台本や開始前のスライドも主催者様の相違ないものができました。

③開催日一週間前に3者リハーサルを行い、共通認識が図れた

弊社では、運営サポートに入る場合、必ず開催日1~2週間前に主催者様、講師、弊社を含めて3者リハーサルを行っています(講師が入らない場合もあります)。リハーサルでは、主催者様と講師の顔合わせがあり、その後、接続テスト、配信ツールの使い方と流れの確認を行っています。
この3者リハーサルのおかげで、主催者様からすれば当日の様子を掴みやすくなります。また、接続テストも入念に行うため、当日接続トラブルに見舞われることもありませんでした。

オンライン講演で埋まる”心の距離感”

本案件では、他県からの参加があり、ほぼ9割の方が顔出しで参加されていました。また、一つのPCから上司と複数の部下で参加されているところもあり、身を乗り出しながら聞いている方もいらっしゃいました。

リアル開催ですと、このように聴講者全員のお顔を見ることはできませんが、オンライン講演ではお一人おひとりの顔が見えるので、どのような気持ちで講演を聞いているのかが強く伝わってきました

うなずきながら聞いていらっしゃる方、感動されている方、想い深げな表情をされている方。本当にさまざまです。そのようなさまざまな聴講者の表情を見ながら、まるで隣にいるかのような親近感を持つことができました。

オンライン講演の魅力は何といっても「遠くから参加できること」です。しかし、私はそれ以上に「講師や参加者がより身近に感じられる」ことも魅力のひとつだと思います。

リアル開催の場合、演台より遠くに座っている聴講者は講師の表情や資料がよく見えずに、集中して聴けないケースもあるでしょう。それが、オンラインだと、聴講者全員に同じ大きさで講師の顔や資料が共有されるため、より講師が身近に感じられますし、演台からの距離による不公平感は解消されます

また、質疑応答では、リアル開催以上に質問が寄せられました。大勢の前だと躊躇してしまいがちですが、オンラインであれば周囲に人がいないため発言しやすい環境にあったことも理由として考えられます。

このように、オンライン講演では、遠方にいる講師と聴講者の心の距離を縮めて、より実のある成果を出すこともできます。講演が成功するよう全力でサポートさせていただきます。ぜひ、お気軽にご相談ください!

【この記事を書いたスタッフ】


白石 千雅 しらいし ちか
大阪生まれの大阪育ち。とにかく「人が大好き」。はじめて会った人でもスグ友だちになってしまうことが特技です。言葉や国境を越えて、世界中の人たちとつながることが夢です。
自ら講演を聴くことが大好きで、担当テーマに限らず、あらゆるジャンルの講演やイベントに出かけています。 好きなことをシゴトに出来た喜びが大きな力になっています。どんなことにもいつも「本気」で取り組んでいます。

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