提供する価値・伝えたい事
経営者・人事労務担当者は、メンタル不全の社員に対し、会社側の事情と本人との板ばさみの状態で心を痛めながら対応策を模索しています。
中小企業では、メンタル不全の社員が職場復帰出来るまで休職してもらう余裕はありません。また多くの場合、職場や仕事が一因となり社員がメンタル不全を起こしているため、精神衛生的なケアだけでなく、職場環境や仕事内容を見直さなければ真の解決にはなりません。
講演では、会社側の人間として人事労務を担当してきた自身の経験と、メンタル不全の当事者であった経験に基づき、出来るだけ現実に即した対応策やそのヒントについてお話しいたします。「メンタルヘルス対応 = 後ろ向き対応」の考え方を捨て、皆がいきいきと働ける職場を作りましょう!
内 容
■最悪の場合(自殺者を出した場合)のリスクを考える
・労災認定
労働省通達「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」
・損害賠償責任
「安全配慮義務」の中身(筆者注釈「Q&A 過労死・過労自殺110番」171p)
・大切な人材の喪失
・社会的な信頼の喪失
・他の従業員のモチベーション低下
■最悪の場合は起こらなくても実際に起こりうる場合の現実的な対応策
・誰にでも、うつになる可能性がある
・うつ病者自ら退職を申し出てきたときの対応
・休職制度がない会社での対応
・休職期間が過ぎても治癒しない時の対応
自主退職?or休職期間の延長?or解雇?
・治癒していないのに復職したがる人
・「頑張ります」と言って出勤してくるが、仕事にならない時
・連絡もなく休む。いわゆる無断欠勤
・復職の判断は誰がするのか
会社が指定する医師の診断を受けないときなど
・復帰後は元の職場に戻らないとき(配置転換)
・職場復帰後に再び休み始めたときの対応
・うつ病者本人は、会社の対応に対してどのようなことを思うのか?
・本当に職場復帰することが本人のためだろうか?
■メンタル不全を引き起こす職場とは
・サービス残業が常態
人間は集中して長時間働けるようにはなっていない
・パフォーマンスの上手なものが認められ、正直者がバカをみる評価制度
・人間関係が難しい職場
・自分の将来像が描けない会社
・メンタルヘルスに無知あるいは理解のない職場
・「いじめ」がはびこる会社
・うわべだけでメンタルヘルス対応をする会社
啓蒙冊子の配布でお茶をにごす
・対象者が出てから予防対策をする会社
・訪れるものがいない相談窓口
■実例が生じたときにトラブルを最小限にする方法
・法律的なリスクを知る
・就業規則など諸規定の改訂
(例)職場復帰する際の手続の明記(会社指定医の診断の義務付け)
休職期間が満了した際の退職には、会社本人双方の意思表示を不要とする
・メンタルヘスルに関して正しい知識を身につけ、偏見をなくす
・メンタル不全者との最低限の接し方を学ぶ
■メンタル不全者を出さないために
・評価制度を見直そう
・会社の中で何が一番大切かを見直そう
・仕事よりも自分や家族が大切だということを教えてあげよう
業務外の講師への取次は対応しておりません。