前人未踏、
他のどの国も誰も考えていなかった独創を実現すること

川口淳一郎
かわぐちじゅんいちろう

モチベーション

川口淳一郎
かわぐちじゅんいちろう

オーストラリア国立大学 教授 宇宙航空研究開発機構 名誉教授 元JAXA「はやぶさ」プロジェクトマネージャー
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想定する対象者

若手、企画創出、エンジニア。社会に出る若者。

提供する価値・伝えたい事

やれる理由を探せ。

内 容

たとえば、帰還カプセル。実は、プロジェクトを開始した時点では、日本は低高度の軌道からでさえ、カプセルを回収したことはありませんでした。しかも、惑星から戻って直接に地球大気に突入させることは世界でも前例がありませんでした。日本が宇宙ステーションからカプセル帰還させたのは、なんと「はやぶさ」が帰還して8年後のことなのです。

自信さえもてれば、私たちには、海外に模範や手本が存在する必要はなかったのです。自分たちを信ずればよい。やれる理由を見つけて挑戦しない限り成果は得られないのです。

日本人は、しっかりと、きちんとしなくては、という意識が強すぎて、どうしても新しいことへ挑戦することに躊躇してしまいがちです。まずは低高度軌道からのカプセル帰還を実施してからではないか。経験がないなら、やらなくてよいのではないか。やってはいけないのではないか。そうではありません。

現状を延長した先にゴールが載っているかを考えがちですが、現状とゴールを線で結んで、その線上に踏み込んでいかなくては大きなステップは踏めないのです。前例があることだけを追っていては、けっして新しい成果を得ることはできません。どうしたら、できるのか、やれるのか。それに積極的に答えを見つけていくことが前進につながるのです。

「はやぶさ-2」はおかげさまで着実な成果をあげています。しかし、それは「はやぶさ」で未踏に挑戦したからこそです。当時は、カプセルをつくる技術も、宇宙から帰還させる技術も、あらゆるものが存在していませんでした。カプセルを回収する場所をどうやって確保したのか、無い技術ができることだと、どうやって説得をしたのか。科学・技術だけを進めても、ミッションは生まれないし転がりません。どのように考え方をもてばよいのか。

「やれる理由をみつけて挑戦しないかぎり成果は得られない。」この意識をもつことが、日本の将来を握っています。

根拠・関連する活動歴

自身の体験。決して誰からもサポートされたわけではない。

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