想定する対象者
■「こうのとり」は、日本が独自の構想で「世界初」に挑み、苦難を乗り越え実現させた宇宙ステーション(ISS)補給機です。
■幾多の苦難を乗り越えた日本チームの底力と、日本が世界に誇る「こうのとり」の功績を知りたい方々、また、実在のプロジェクトから仕事へのヒント(例:究極のリスク管理手法、国際共同作業)を得たい方々を想定しています。
提供する価値・伝えたい事
■宇宙飛行士がロボットアームでつかむ無人補給機「こうのとり」の奇想天外な構想を、日本は、有人宇宙開発を学ぶ途上の1990年代前半に打ち出しました。NASAが「無謀」と驚いたのは言うまでもありません。
■しかし日本チームは、3重苦(開発、打上げロケット、運用)を乗り越え、「こうのとり」を実現させました。
■「こうのとり」は、国際宇宙ステーション(ISS)の運用継続を支えた立役者です。さらに、スペースX社の躍進と「はやぶさ2」の運用成功をも支えました。世界の宇宙開発を変えたと言っても過言ではありません。
■講演では、地上の様々なチーム作業に活かしていただくことを念頭に、3重苦を乗り越えた技術者魂、NASAとの技術論争と共同作業、リスク管理と徹底訓練の重要性、「こうのとり」の戦略的価値、成功で日本が得たものをお伝えします。
内 容
逸話やビデオを交え、宇宙開発とは無縁の方々にも分かり易く説明します。
■国際宇宙ステーション(ISS)計画と「こうのとり」とは何か。なぜ「こうのとり」が必要だったのか。
■「こうのとり」が負った3重苦(開発、打上げロケット、運用)は、なぜ生まれ、どのようなものだったのか。
■3重苦をどのように乗り越えたのか。打開したJAXAの「ロケットの鬼」と「ヒゲの隊長」は何をしたのか。
■NASAとの技術論争とは何か。日米共同運用訓練にあった「究極のリスク管理」とは何か。
■「こうのとり」は何がすごいのか。「こうのとり」が無かったらISSはどうなっていたか。
■「こうのとり」がスペースX社の躍進を生んだとはどういうことか。
■「こうのとり」が「はやぶさ2」の運用成功を支えたとはどういうことか。
■日本が得たものは何か。今後への教訓は何か。
■一般社会で活かせる知見など。
■まとめ(総括、質疑応答)
根拠・関連する活動歴
■「こうのとり」は、講師がJAXA時代に長年従事したISS計画の中のプロジェクトです。「こうのとり」プロジェクトには、現場の計画管理統括として、また、全社事業担当の役員として関わっていました。
■詳細は、拙著『現場の判断、経営の決断 宇宙開発に見るリスク対応』(日本経済新聞出版、2020年12月9日刊)にありますので、受講者の皆さんには講演前後に予習・復習いただけます。
業務外の講師への取次は対応しておりません。