想定する対象者
CIO、システム部門担当者、経営企画部門担当者、システムインテグレータ上流工程担当者
提供する価値・伝えたい事
ITの技術革新に伴い、経営者やビジネス部門のITへの期待は、業務の効率化やコスト削減だけでなく、ビジネスの成功や成長への貢献へと高度化してきました。
ただ、経営課題の実現はITのみで生み出されるわけではありません。組織体制、ビジネスプロセスや業務方法、人材など様々な経営資源の総和にて生み出されます。様々な経営資源を強化する取組みとIT投資の関係を明らかにし、それらを適切に連携させることで経営課題の解決を実現することがIT企画者に求められています。
このような背景を踏まえて、当研修では、ビジネス上の課題を把握し、その課題の解決策をIT以外の取組みを含めて整理します。その上で経営課題を解決するために実現すべき情報システムをIT企画として整理する手法を学習します。
内 容
*2日間 (10時~17時)のカリキュラム(講義と事例を用いた実習が半々)ですが、ダイジェスト版にして実施することも可能です。何なりとご相談下さい。
【一日目】
1.経営戦略の実効性を高めるIT企画の全体像
『経営課題を解決する情報システムを実現するIT企画』の全体像を解説します。研修カリキュラムの各項目が
IT企画の中でどのような意味を持ち、何を習得いただくのか、そのポイントを示します。
2.事業戦略・経営課題の整理
経営やビジネスで期待される成果を実現するためには、経営やビジネスで期待されている内容を的確に整理し、
把握することが絶対条件となります。
しかし、この「戦略や経営課題を的確に把握する」というのは、非常に難しい作業です。
ここでは、バランススコアカード(BSC)を用いて、戦略や経営課題を的確に整理する手法を解説します。
3.KPI ( key performance indicator ) の整理
経営やビジネスで期待されている内容を的確に整理・把握する手法として、戦略マップで経営課題の内容の
明確化を行うのと並行し、その経営課題の達成水準をKPIを用いて明らかにします。
様々な経営課題に対して、どのようなKPI指標を定義すべきなのか、よいKPI/悪いKPIなど、
具体例をあげつつKPIの設定方法を解説します。
【二日目】
4.経営課題の実現策の検討
「経営課題が実現された状態」とは、対象組織がその課題内容について、事業推進上問題なく運営されている
状態になっていることです。
つまり、その課題に対応する「ビジネス運営上の能力」を、対象組織に習得させるために何をすべきかということが、
経営課題実現策の検討内容になります。
経営課題から習得すべき組織能力、そして、その習得すべき能力を組織に身に付けさせるための手段(実現策)
へと、検討を進める方法やその検討ポイントなどを解説します。
5.情報システム要件への展開
実現策の検討の結果、組織改善、業務プロセスの改善、制度改革、人材育成などと合わせて情報システムとして
実現が求められるポイントが明らかになります。
その導き出されたポイントからIT要件へ展開する方法について解説します。
6.IT企画書の作成
経営者がIT投資の意思決定に必要な情報を的確に伝えるためのIT企画書(提案書)の作成のポイントを解説します。
根拠・関連する活動歴
<担当したIT企画プロジェクトのお客様業種>
・商社 (大手エネルギー商社、中堅情報機器商社、中小鉄鋼商社)
・輸送機器部品製造 (大手輸送機器部品製造)
・製薬 (大手製薬)
・プラントメーカー (大手ごみ焼却/水処理プラントメーカー)
・海運 (中堅内航海運)
業務外の講師への取次は対応しておりません。