映画『折り梅』
痴呆をみつめながら、生きることを見つめる

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痴呆症という病に侵された姑と、介護という出口のないトンネルに入りこんだ家族。介護する側と介護される側の関係を、客観的・主観的視点から絶妙なバランスで表現しています。監督曰く「どこにでもある平凡な生活のなかで自分なりの幸せを見つけ、つかみ取る女性を描きたかった」とのこと。
夫、妻、子ども、姑それぞれの等身大のリアルな演技に誰もが共感でき、介護の問題や家族の中に潜む問題を見つめ直すきっかけとなる映画です。

内 容

・上映時間 :1時間51分
・制作・監督:松井久子
・原 作  :小管もと子(『忘れても、しあわせ』日本評論社刊)
・出 演  :原田美枝子、吉行和子、トミーズ雅、加藤登紀子 ほか

<あらすじ>
それは、ある日突然平和な家庭にふりかかった……。
名古屋郊外のベッドタウンに住むサラリーマンの夫・裕三とパート勤めの妻・巴、そして中学生と小学生の子ども二人の平凡な4人家族に、夫の母・政子が同居することになった。ところが同居して間もなく、政子が変調をきたし始める。雑巾を縫ってはそれを忘れてしまい、毎朝巴に雑巾を渡す。かと思えば、突然激昂し、巴が政子のためにつくったお弁当をぶちまける。巴は嫌がる政子を病院に連れて行き、そこで政子は痴呆症と診断される。
姑が痴呆症になったことで家族が崩壊しかけ、そしてさまざまな問題に直面する。女性として、人間として葛藤しながらも問題をひとつずつ乗り越え、見事に再生していく。実話を基に人間の無限の可能性を描いた感動作。思いもかけない展開は、見る者に素晴らしい希望を与えてくれるはず。

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