提供する価値・伝えたい事
今は「落語ブーム」だと言われています。
書店に行けば「落語の絵本」がたくさん並んでいますし、読み聞かせの中にも落語の要素を含んで活動を展開する方々が増えました。
なぜ、落語なのでしょう?
現代社会の中で薄くなっている「言葉での交流」が落語の中にはぎっしりと詰まっていますし、会話の中でのちょっとした「お遊び」が脳の中に「ひらめき」をもたらします。医学の世界では「アハ効果」といって、とても注目されています。
幼稚園の子どもたちでも「寿限無」を全部暗記していることがあります。これは、意味は別として、言葉のリズムや落語独特の言い回しなどが「楽しい」と思えるからだと思います。
この「楽しい」といった気持ちは、子ども・大人といった世代は関係無いと思いませんか。
物語を語って聞かせる。昔は家庭での当たり前の風景でした。おじいちゃん・おばあちゃんから昔話や地元の伝説・逸話などを聞いて覚える。時には笑ったり、また、時には怖くなったり…。
まずは、子どもたちに「物語は楽しいもの」という認識を持ってもらいたいです。そして、その楽しさを共有し、自宅で親や兄弟に発信する側になってもらえれば最高の効果です。
人の話を聞く。理解する。情景や人物をイメージする。そして、楽しいと思ったことを誰かに伝える。
当たり前のことですが、少しずつ薄れてしまっていると私は思います。
子どもたちの中で、親・兄弟姉妹・友人・知人との対外的な「表現」や「会話」ど乏しくなってきているといわれます。対話が少なくなるということは、心の交流も少なくなってきているのではないでしょうか。「あえて言葉にする」「あえて黙っている」。この「あえて」が相手に対する心の動きです。
落語には相手に対する思いや配慮などがたくさん含まれています。
他人を見下したり、ばかにしたりして笑うのではなく、言葉の組み立ての妙の中から生まれる笑いや笑顔こそ本物なのです。
子どもたちが落語を聞いて笑っている姿を見て、保護者も一緒に笑顔になりましょう。
内 容
落語にも多くの種類があります。単純なものから、しっかり聞いていないと理解できないものなど。
先生方の思いと、対象になる生徒さんの年齢に合わせて演目を選び、落語をキチンと聞いてもらえるように、そして、楽しんでもらえるように心がけています。
小学校低学年から高校生まで、その範囲はかなり広いです。「落語=お笑い」と解釈するのではなくて、古典芸能として受け止めていただけるようで、国語・歴史担当の先生からご依頼をいただくことが多いです。
「子どもたちを笑わせるのではなくて、伝承芸能として古典落語を子ども達・生徒達がしっかり理解・想像できるか。その前に話を聞くことができるか」ということに重点が置かれていますし、私も大いに賛成です。
また、中学生以上になると「落語家という職業」「表現方法」「言葉の流れ」「桂七福という人物」と言ったようにテーマも複雑なものになります。
落語は古臭いものと思っている子どもたちに「良いカルチャーショック」を受けてもらいたいですね。そして、子どもたちが言葉を楽しく使ってもらえるようになって欲しい。
言葉を発信できる喜びや表現するテクニックをお伝えします。
業務外の講師への取次は対応しておりません。