想定する対象者
医療機関で働いておられる皆様
病院で働いている、ドクター、看護師、薬剤師、技師、事務員等全ての皆様
*研修には、全ての職種、階層の方が一緒に受講されることを推奨します。
1.ドクター、看護師そして事務員まで、それぞれの専門能力、業務への意欲は高いにもかかわらず、病院全体でのエラー防止への取り組みが進まない。
2.医療機関においてのヒューマンエラーの基礎的な知識、それを抑えていくための方法を学びたい。
3.リスクマネジメントと危機管理の違いを理解して事故防止と事故発生時の対応の活動を進めたい。
提供する価値・伝えたい事
1.ドクターから事務員まで、病院で働く全員のチーム力を高める事が、エラー防止に最も重要である事の理解。
2.研修のゴールは“現場での行動変化”であることを理解し、「具体的で、 実践可能で、そして少しチャレンジする」実践目標を作り現場で実践する。
内 容
研修のプログラム例(1日コースの例)
1.イントロ
(1)オリエンテーション(研修目的/ねらい、研修内容、スケジュール等)
(2)職場の現状(良い所、改善が必要な点、事例、問題点など=グループディスカッション)
2.ヒューマンファクター(Human factors)の概要
(1)Human factorsの定義
(2)Human factorsの目的
(3)代表モデル(SHELモデルとスイスチーズモデル)
(4)人間の能力と限界
・脳の情報処理PMC
・意識の段階(フェーズ)
・能力と限界(記憶、記憶量、、睡眠、視覚)
2.ヒューマンエラーとは
(1)エラーとは
(2)エラー発生のメカニズム
(3)エラーの発生要因(Dirty Dozen)
(4)エラーの発見⇒エラーの防止はチーム力が大切
3.チームの力でエラー防止
(1)チームワーク
・チームとは
・チームワークに必要な要素
*演習:月面からの脱出
・「チームの力」と「チームの平均」の違い
(2)コミュニケーション
・コミュニケーションとは、コミュニケーションのタイプ
・人間の能力と限界(コミュニケーション関連)
・コミュニケーションの障害
(3)総合演習(Let's Work Together)
4.リスクマネジメント
(1)リスクマネジメントと危機管理
・事例から考察(雪印乳業事例)⇒「安全/安心」活動は普遍
・責任追及と原因究明
5.まとめ
(1)今後に向けて(実践目標作成と共有)
(2)まとめ:一日の振り返り、感想、アンケート
【研修の特徴】=参加型
一方的に講師の話を聞くのではなく、問題を考える、グループ・ディスカッション をする、演習を行う等、受講者が考え、体を動かす参加型の講演で効果を上げる。
又、最後に実践目標を作ることで、現場での行動変化が研修のゴールであることを理解させる。
時間:半日コース(4時間)、1日コース(7時間)
人数規模:8名~30名程度
根拠・関連する活動歴
日本航空で24年の整備現場、12年の人財育成/研修部門を経験。
日本航空はヒューマンファクターの考えに基づいた活動、研修を行っており、人財育成/研修部門では、ヒューマンファクター(*1)教育、MRM訓練(*2)の企画、実施を担当。
又、国立K大学のMedical Resource Management(Med RM)研修(=MRM訓練の医療版)の開発と大学病院での実施のサポートを行った。
日本航空での講師実績は、360回超、受講者は約8,200名。
*1:ヒューマンファクター(Human Factors)とは、人間の持っている能力や限界を理解し、(特に人間はエラーを発生させる存在であることを受け入れる)人間を取り巻く環境を改善する人間中心の安全、品質への取り組みのこと。
*2: MRM(Maintenance Resource Management)訓練とは、1980年代に運航乗務員を対象にスタートしたCrew Resource Management(CRM)訓練の航空整備士版で、チーム力をより強固にして、エラーの防止と仮にエラーが発生しても大事に至らないようにする活動のことで、航空機整備での作業不具合を削減する事を目的とした、参加型訓練。対象者は、5500名
業務外の講師への取次は対応しておりません。