想定する対象者
■強いコスト意識を全員に持たせたいと考える病院経営者の方
■強いコスト意識を全員で持ちたいと考える医師をはじめとする全医療従事者の方
■強いコスト意識を全員で持つための基本的な考え方を知りたいと考える全医療従事者の方
提供する価値・伝えたい事
私は永い間、(株)日立製作所をはじめ日立グループの各社にいて、経理やSEマネージャーとしてやってまいりました。
その間、最も力を入れてきたのは「社員にコスト意識をどう身に付けさせるか」ということでした。
今、どこの病院でも企業でもこの問題は経営上の最大の課題です。
「もっとコストを意識して仕事をしよう」
「ウチの従業員にはコスト意識がなくて」と発言している経営l管理者をよく見かけます。
会社の業績は従業員のコスト意識に依存すると言っても過言ではありません。
それでは、具体的にコスト意識はどうしたら身につくのでしょうか。
今回の講演では、私が日立でやってきたことを中心にしてお話させて戴きたいと思います。
内 容
電機総合メーカーに学ぶ病院のコスト意識向上策
~日立は全社員でどのようにコスト意識を強化したか~
(1)全員が危機感を共有しなければ何も始まらない
■日立はコスト意識に関する危機感の訴えと方向の明示を「トップダウン」でやった。
(「見える化」による原価管理の強化)
■「小集団活動」(QC運動)によるコスト意識向上は「ボトムアップ」でやった。
(2)病院におけるコスト削減のむずかしさ。多くの規制の中で行われるコスト削減
■最大のコストは人件費だが看護師の配分は診療報酬制度により規定されている
■コストを引き下げても、医療水準は下げられない
■仕事の無駄をなくし、空いた時間はもっと患者対応に使おう
(3)意識の高い電機メーカーは在庫を「札束の山」と考える=病院でも同じ
■なぜ「札束の山」なのか
■在庫が増えることはなぜ困ることなのか
■在庫の山には材料代、工賃が埋め込まれているがまだ顧客に売れていない
■資金繰りを苦しくする最大の原因
■この原理を病院の物品在庫の山に当てはめて考えてみる
■この物品在庫の山には既に製品代金が埋め込まれている
(4)コスト削減の決め手・・・「見える化」
■物品の価格をその保管棚に明示・・・・「これはこんなに高価なものですよ。節約を!」
■「見える化」はコンピュータソフトウェア製作には必然のことだった。
~目に見えないソフトウェアの原価をどうやって管理するのか~
(5)マンネリを打破したい=小集団活動と提案制度
■資材(購買)部門の小集団活動の例=病院間共同購入の検討(Webシステム)
■物品別、2点見積り、3点見積りの区分け検討
■提案制度=提案例。物品を節約するため部署別保管量の見直し。
■各種コスト削減提案例。冷暖房温度の見直し。照明点灯、消灯基準の見直し。
■電気製品の不使用時はコンセントを抜く。パソコンSWのON,OFF基準の見直し等
根拠・関連する活動歴
1965年 (株)日立製作所 入社
同社 東京・亀戸工場 製作部製作課で生産管理を担当
1972年 (株)日立製作所 ソフトウェア工場
経理、情報管理、システムエンジニア(SE)マネージャー。
■この時期に最も力を入れたのが「社員にコスト意識をどう身に付けさせるか」という問題。
■コンピュータソフトという目に見えない製品を管理するには「見える化」をやるしかなかった。
1980年 (株)日立ソフト(現:日立ソリューションズ)に転属
管理部門(経理、人事)マネージャー
2003年 キャリアコンサルティングセンター代表
早稲田大学等の全国の大学及び日立グループ等企業において講演・研修の講師を務めている。
業務外の講師への取次は対応しておりません。