伝わらない言葉  言葉によるコミュニケーションの難しさ

渡辺克敬
わたなべかつゆき

コミュニケーション

渡辺克敬
わたなべかつゆき

太極拳指導者 鍼灸師
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想定する対象者

医療関係者と医療に縁のない方では、微妙に言葉に対するイメージが違うことがあります。専門職の方が話をする時には、意図が伝わらないこともあります。そうした専門職・技術職の方を受講者として想定しています。

提供する価値・伝えたい事

整形外科の医師が、レントゲンを診て患者さんに「異常はありません」と言います。多くの場合医師は、患者さんがどう思っているか考慮していません。「痛みの原因になるような異常はレントゲン上ありません。骨折や腫瘍などの重篤な原因ではありませんので、しばらく様子をみましょう」という意図が背景にあると理解されれば、患者さんも安心できるというものです。ことほど左様に、人の意図は伝わりにくいものです。
場合によっては1つの事実を伝えたり、簡単な作業手順を説明するだけでも、言葉の定義が必要な場合があります。
人は他人の話を聞いていない、理解していない、という前提から話をする事も大切です。

内 容

専門用語というのは難しいことがあります。しかし、そうした用語はすでに定義がされているので、その言葉を理解している相手なら、間違いや誤解のリスクは軽減します。例えば、足といった時、医療関係者以外の人では、いわゆる足、下腿・大腿などイメージする部位が様々です。しかし、医療関係者であれば、下腿外側遠位端などのように細かい指定も可能です。

 コミュニケーションは言葉と言葉以外の様々な要素を含んでいます。質の良いコミュニケーションの為には
自分の言葉がどこまで伝わるかという予想と、伝わらない事を想定しての補完手段を講じることが大切です。図で示す、音で表現するなどの補助手段を使うのも1つの方法ですが。言葉の定義をすることも大切な要素です。

 「手を上げてください」 「右手を挙手するように、肩から指先までまっすぐに上げてください。掌は内側に向けてください」「右手を今私がしているように上げてください」  手を上げる動作1つをとってもいろいろな指示の仕方と結果があります。そうした実演を含めながら、コミュニケーションの難しさと面白さを話したく思います。

根拠・関連する活動歴

私は損害保険会社で、13年間医療担当官として、毎日医師との面談を行いそれを、事故担当者に伝えるという仕事をしてきました。適切な情報収集とそれを伝える事のポイントについて説明いたします。
この12年ほどは鍼灸師・柔道整復師として、患者さんの話を聞き、説明をするという事をしてきました。
また、30年ほど太極拳教室で太極拳の指導をしております。太極拳の指導は、最終的には今まで本人が経験したことのないような身体感覚や身体操作を得ることを目指しています。その為に1つの事を指導するのに100の言葉を尽くすこともあります。
太極拳のワークショップでは、数時間で相応の効果を上げるために様々な工夫をしてまいりました。
そのような事から、コミュニケーションについて、楽しくてためになる話をさせていただくことが可能です。

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