保育のなかの食育
~毎日の食事を中心とした食育の実践~

野口孝則
のぐちたかのり

教育・青少年育成

野口孝則
のぐちたかのり

上越教育大学 大学院 学校教育研究科発達支援・心理臨床教育学系 教授 健康教育研究センターセンター長
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提供する価値・伝えたい事

乳幼児期の食育では、「日頃から食事に興味・関心を持って生活をすること」が大切です。そのために、保育所等における食育は「毎日の食事」を中心に「お腹がすく」リズムを確立しながら食べたい気持ちを高める言葉がけを工夫していきましょう。

 保育所等の特性を活かした食育として、子どもが生活と遊びの中で意欲をもって食に関わる体験を積み重ね、食べることを楽しみ、食事を楽しみ合う子どもに成長していくことが期待できる食育を実践していきましょう。

 子どもの成長・発育・発達に応じて、急ぎ過ぎることなく、また、遅れ過ぎることなく、子どもたち一人ひとりにあわせた「食の支援」を継続していきましょう。
 これこそが「高度専門職」としての「保育のなかの食育」です。

内 容

食事、運動、睡眠を繰り返しながら、子どもたちは毎日の生活リズムを形成していきます。特に、保育所等における食事(給食やおやつ)は、食欲を育む場として重要であり、おなかがすいて食べる食事のおいしさを実感しながら、食への興味・関心を高めていくことができます。

子どもは、親や保育者から「おいしいね」と言ってもらいながら、食欲が満たされることで、食の満足感とともに人との共感を体験していきます。また、自立的な食事の積み重ねがもととなって、手づかみ、スプーンやフォークなどの食具を使って食べるなどの能力を発達させていきます。

このように、保育所等の食事は、子どもが安心感や基本的信頼感のもとに、自分でやりたいこと(主体的な活動、欲求や挑戦)を増やし、達成感や満足感を味わいながら、自分への自信や自己肯定感を高めていくことができます。


※全国保育士会リーフレット(野口孝則先生監修)より抜粋

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