提供する価値・伝えたい事
2005年に、文部科学省が都道府県教育委員会を通じて、全国の公立小中学校を対象に調査した結果、いま学校を連続30日以上欠席している不登校児は、12万2000人で、小学生は約2万2700人、中学生は約9万9500人となることが確認されています。
いま、多くの子どもたちは生きる方向を見失い、途方にくれています。私たちが不登校児について考えることは、そのまま私たちの国はいまどこへ向かおうとしているのか?私たちはいま何をなさねばならないのか?を自ら問うことになると思われます。
「学校へ行きたいねん!」は、不登校児を抱かえて悩み苦しみ茨の道を歩みながら、けっして挫けることなく、その希望の道すじを見つけ出す愛と感動のドラマです。
あふれる笑いと涙の中から、親と子、教師と生徒、社会と個人、戦争と平和、差別と人権、絶望と希望・・・私たちをとりまく決して避けては生きていけない深い主題が立ち上がり、観客ひとりひとりの心に奥深く、あらためて生きる希望と勇気の灯りをそっと灯します。
内 容
ひとり芝居「「学校へ行きたいねん!〜ただ、愛がほしいだけ〜」(上映時間:約80分)
原作 山中千枝子
脚本・演出 鶉野昭彦
プロデュース 新屋英子
◆あらすじ
大都会の高層ビル群の谷間に、見下ろされるように小さな公園があります。
その公園にいつも一人でやって来て、鳩の群れに餌を与える女子中学生、名前は高村すずめ。
月曜日の朝、目が覚めて、学校へ行かなきゃと思ったとたん、胃がキリキリと痛くなる。
街路樹の向こうに灰色の校舎が見えてくると、心臓がザワザワ音をたてる。
回れ右をして一目散に公園に逃げ込んだら、胃の痛みも心臓の不調和音もピタッとおさまる。
同級生の友だちは、みんなすずめのことを不登校、登校拒否児と呼んでいる。
会社での鬱屈した怒りを、すずめにぶつけ暴力を振るう父。
教育熱心で、いつも頭の良い姉と比べる母。
いつも味方となりなぐさめてくれる祖母。
公園では、色々な人々と知り合いになります。
朝鮮人のおばあちゃん、会社の公金を持ち逃げしているサラリーマン、登校拒否児の男子生徒、
失業中だが、出社しているフリをして弁当だけ食べる初老の男・・・。
自分の暗い洞穴に落ち込んでいたすずめが、魔法の公園で次々と出会った人たちに心揺り動かされながら、やがて光り輝く世界へ歩みだす感動のクライマックス。
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